BIRTH OF POZOJ (2007年)
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BIRTH OF POZOJ
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解説 - BIRTH OF POZOJ

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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-04-08 00:34:25)

2007年発表の1stの再レコーディング盤。2011年発表。
2曲で54分という、この界隈でもかなりの大作主義なアルバム。

ミニマルな展開や、ドローン的な音による体感性を主とした作風のバンドなら、2曲54分という大作振りも珍しくはないですが、この作品は基本バンドサウンドによるドラマティックな展開が持ち味。ダーティながなりヴォーカル、アナログ感のあるRAWなリフの音色など、一応ブラックメタルのフォーマットは踏襲しているものの、攻撃性よりも情景描写を主とした展開が多かったり、メロディも邪悪というより奇妙でロマンティックなものであったり、かなりアヴァンギャルドな路線。

キーボードの音色が、捻じ曲がった引力・重力を感じさせるパートがあったり、アルペジオが未知の惑星の荒涼とした情景を思わせるパートがあったり、個人的にこの音からは宇宙的な世界観が浮かぶんですよね。ビザールで気味悪く、しかし甘美なロマンも感じさせるメロディの使い方からは、未知の宇宙への畏れと希望みたいな感情が伝わってきて、まるでSF好きな少年が想像する宇宙がそのまま音になったかのよう。ARCTURUSやLIMBONIC ARTとは全く異なる宇宙観を持ってる作品だと思う。

ちなみに、歌詞は一部日本語ですが…ダーティなデス声で、「ダレカノハメツ、ミタクナイナラー!!」と何度も絶叫するパートは正直言ってちょっと面白いです(笑)。でも、日本人が歌詞に英語を取り入れてるのもきっとこんな風に聞こえてるんでしょうね(笑)。それはそれとして、LUGUBRUMやVIRUSなど、アヴァンギャルドではあってもガッツリバンドの音を聴かせるブラックが好きな方には、かなりお勧めの作品です。過度にミニマルな部分やアンビエント要素に依存しすぎる部分もなく、2曲目は疾走パートも多いので前衛系ではかなり聴きやすい方かと。



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