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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-05-26 11:25:37)

2011年発表の1st。

発売元があのCold Dimensions(LUNAR AURORAやCOLDWORLDのリリースで有名なレーベル)だったり、メンバーがLUNAR AURORAやNOCTE OBDUCTAなど、人脈やレーベルは思いっきりジャーマンブラックですが…音の方はブラック色の薄い、サイケデリックでアトモスフェリックな、妖気漂うアヴァンギャルドメタルで、雰囲気としてはARCTURUSの2ndに近いでしょうか。あっちよりももっと曲の構成がグニャグニャしてる感じで、他のレビューサイトではエクスペリメンタル・ドゥームと紹介されてたりもしますね。

淡く、それでいて妖艶で得体の知れないムードを描き出すようなギターのフレーズ、その妖気を更に濃厚なものにする、アトモスフェリックなキーボード、インダストリアル要素を始めとした実験的パーツなどが絡み合い、異次元に誘われるかのようなムードを演出する作品で、時折ノイジーなギターが視界を曇らせ、更に曲を不条理なものとして聴かせるセンスはやはりブラック人脈らしい感じがします。ヴォーカルも怪しいクリーンが中心で、作品の世界観への水先案内人を務める怪人のような雰囲気。

ただ、個人的にはこのヴォーカル微妙なんですよね…怪しさ重視なのは分かるけど、時々ヘナヘナに聴こえてしまう…異次元的に誘われるようなムードや、ギターの妖艶なフレーズ自体はかなり好きなので、ヴォーカルがGarm氏やSimen氏くらい表現力・歌唱力があれば素晴らしいものになったと思うんですが…流石に高望みしすぎでしょうか…。



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