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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2012-09-19 10:40:37)

97年発表の、おそらく2nd。

Attila Csiharが参加していた事でも有名なバンドですが、音楽性はメタルとは少し距離を置いてる感じなんですね。打ち込みのリズムにシンセやサンプリング、Attilaのヴォーカルが乗り進行していくインダストリアルで、ギターこそ入っていないものの、アトモスフェリックなシンセが醸し出す近未来的だけど破滅的な雰囲気は、ABORYMなどのサイバー系ブラックに確実に通じるものがあると思う。厭人的、厭世的なムードが如何にもブラック人脈っぽい感じ。

そしてAttilaのヴォーカルは相変わらず人外ですね。
彼のトレードマークと言える低音で呪詛を唱えるような、ドスの効いた唸り声ももちろん聴けますが、ホイッスル気味の高音でキイキイ喚いてみせたり、低音で妖しく語るような声を聴かせたり、やはりこの手のヴォーカルの中でも抜群に表現力に長けている感じ。ダンサブルなリズムに合わせたノリの良いヴォーカルラインもあって、単に邪悪なだけではないパフォーマンスを聴かせてくれます。

Attilaが参加している割には意外とネット上に日本語のレビューが少ない気がするんですが、やはりこのギターが入ってない、純粋なエレクトロな音がメタラー受け悪いんでしょうか…。ブラックに共通するムードはありますし、ULVERの「Metamorphose EP」「Themes from~」やSAMAELの「Era One」辺りの音源を楽しめた方であれば、何の問題もなく受け入れられると思う。



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