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LITANIES OF HATRED (ЛИТАНИИ НЕНАВИСТИ)
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1.
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2012-09-28 00:27:22)
2004年発表の1st。500枚限定。
DARKTHRONEの「Natassja In Eternal Sleep」カヴァーを収録。
邪気と寒気を帯びたトレモロリフを纏った疾走というプリミティブ・ブラックの本懐はしっかりかっこよく聴かせつつ、呪術的なクリーンヴォーカルやアコースティックギターを用いたメロウなパート、聴き手の邪性を呼び覚ますようなスネアの打ち鳴らしなど、展開やフレーズにプリブラとしてはかなり意匠を凝らしたような作風。生々しく、地下臭さを隠そうともしない音作りではありますが、RAWなメロディックブラックとしても聴けそうなドラマティックさ。
ただし、一般的なメタラーにも受けそうなタイプのメロブラと比べると、邪悪さや陰湿さは段違い。特に時に単音で、時に左右のチャンネルの絡みで聴かせるギターのメロディが毒々しくて素晴らしい。疾走パートでは毒を撒き散らしながら駆け抜け、ミッドテンポのパートでは遅効性の毒が体を蝕んでいるような、マイナスの魅力を纏った印象を持たせつつも、メロウさも効いている本当に良いメロディだと思う。
ひたすら邪悪なS.R.氏の楽曲、アコギ等を巧く使いエピック性を演出するDemiurg氏の楽曲と、コンポーザー二人の曲調が微妙に異なるのも、またアルバムを劇的なものにしていると思う。また、淡々としたデスボイスが左右から響いてくるような、ヴォーカルのパフォーマンスやミックスも非常に効果的で、位相のずれた世界から悪魔が語りかけてくるかのような邪悪さが演出されてますね。
ただ、ちょっと微妙だと思ったのが、アーティスト写真。ここまで邪悪さを感じさせる作風なのに、二刀の剣を重そうに持って、鎖帷子着込んでるとか…(笑)。なんか生活観が妙に滲み出てきてしまってる感じが…(笑)。まあペイガンっぽくてDemiurg氏のアコギを使った作風には合ってるのかもしれませんけど。ともあれ、メロウなプリブラ好きには大推薦のアルバムです。
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