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Non Serviam
ギリシャ産ブラックメタル1994年作
作品リリースの度に音楽性を変え、正当進化していくバンドではあるけれども、最も好きな盤はコレだ!
流石に25年以上前の作品なので、最近の作り込まれた作品に比べると、ローファイ感は否めないが、
ギターのアタック部分が際立ち、サステイン部分のハーモニーの味わいを損なわない適度な歪みが好感触な上
スネアワイヤーの響きが殆ど聴こえない乾いた感じのスネアドラム、ツーバスが煩くない適度な音圧など
全ての音がクリアに聴こえる録音バランスが心地よく、シンセやティンパニが入っても仰々しくなくていい。
そういう音像であり、トレモロリフやブラストも無いので、かなり古典的なブラックという音楽性だ。
ヘヴィさや勢いで聴かせるのではなく、気持ち悪い旋律やリフを組み合わせた楽曲で勝負しているスタイルが好きだ。
kamiko!
★★★
(2020-07-20 19:06:00)
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The Heretics
ギリシャ産ブラックメタル2019年作
ジャンルはブラックとしたが、演奏様式は決して純粋なブラックメタルではなく、ブラック+メロデス+インダストリアルといった感じか。
このバンドの作品はKhronos(2000年作)が初体験だったため、丁度音楽性の過渡期あたりの作品だけに当時は一線級のサウンドに感じなかったが
アルバム毎で随分と音楽性を変えており、一般にブラックメタルと言って想像する音楽性でアンダーグラウンド臭がするのは初期4作品。
ちなみに、ここの解説やレヴューを見ると、たぶん初期2作品がカウントされていないんじゃないかな。セルフリリースのカセットが処女作、
続くミニアルバムが2ndアルバムとして存在している。5作目あたりから徐々にアングラ臭が抜けて、メロデス・ゴシック的なテイストに変化していき
より大衆受けする音楽性に発展していく。ボクは普通はそうなるとあまり興味がなくなってしまうんだが、独自の音楽性を堅持しているので
初期作品以降もなかなか捨て置けない魅力を持っていると感じている。
近2作品は未聴だ。最も好きな盤は初期のNon Serviam(1994年作)だが、メロディアスな楽曲を前面に出したA Dead Poem(1997年作)や、
若干ブラックメタル寄りに回帰した快作Theogonia(2007年作)、同郷のダークサイド女声ヴォイスパフォーマーのDiamanda Galasが参加している
Aealo(2010年作)あたりが必聴盤だ。
濃厚なアンチクリスチャン思想を持つバンドだが、Profanaticaのような自己崇拝や悪魔崇拝的な感じはなく、宗教に縛られることに対し批判的な立場だ。
何かを崇拝するような祭儀的・悪魔的な濃さというのとは若干テイストが違い、バンド名やジャケイメージのワリに禁忌・背徳的・卑劣さという感覚は意外にも薄い。
この昨年発表の盤は、重厚なギター、反キリストながら神聖な雰囲気、何かを訴えるかのような語り口調、不穏なメロディではなく、前向きな音楽性が特徴だ。
爆発的なブラストや、トレモロリフを多用するような演奏様式ではなく、旧来の味わいのあるブラック寄りの、仄かにインダストリアルさが加わったサウンドだ。
こういう味わいを武器にする、長く活躍するベテランブラックメタルはボクのツボにすごーくハマる。
ただ、ブラックメタルのレビューを書くと決まり文句になりがちだが、もう一度、初期のアンダーグラウンド臭のする濃いブラックメタルをやってほしいとも思う。
kamiko!
★★★
(2020-06-16 01:05:07)
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Non Serviam
1994年発表の2ndアルバム。
私が持っているのは2006年にThe End Recordsから再発されたものでジャケットの色合い等が異なります。
現在では民族色の濃い独特な音を鳴らしているRotting Christですが、
この頃は現在とは異なるもののこれまた非常に奇妙な音です。
基本となる音は邪悪ではあるもののブラストビートを用いない古典的なブラックメタルで、
それにアトモスフェリックなシンセサイザーを加え、何とも怪しげな世界観を構築することに成功しています。
そのため北欧ブラックメタルに特徴的なエクストリーミティや寒々しいトレモロリフはなく、
正統派やスラッシュメタルの影響を顕著に受けた気味の悪いダークメタルです。
またバンドの中心メンバーであるサキスのヴォーカルも野蛮で大変よろしいです。
各曲のランニングタイムは5分台のものがほとんどで、6分台1曲、7分台2曲を含みます。
しかし、全曲数は9曲(内1曲は1分台のインスト)に過ぎないため、
トータルのランニングタイムは約48分とそれほど長くはありません。
各曲の紹介としては、不気味な雰囲気をまといながら爆走する①、
メロディアスなリフと「Non Serviaaam!aaa!aaa!」という咆哮が印象的な③、
メロディアスだったりヘヴィだったり遅くなったり速くなったりの⑨などがお勧めです。
Rotting Christを語るうえで欠かせない初期の代表作です。
勿論非常にアングラな雰囲気と音ですので万人にお勧めはできませんが・・・。
寝坊メタル
★★
(2010-08-12 22:21:00)
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