燃え尽き症候群の末に脱退したロイ・カーンの後任にSEVENTH WONDERのトミー・カレヴィックを迎え入れることで新たに立て直す10th。印象としてはここ最近のモダンなゴシック/パワーメタル路線の延長上で、トミーのVoにしても若干爽やかさを残しつつ本職のSWの時とは異なりロイをかなり意識したような歌い方をしているため依然ダークで妖艶なゴス度合いは大いに感じさせるものの、躍動的なスピード感や哀愁を帯びたメロディアスさがぐっと復活しているのが大きい。前作でメロディを殺すような過剰さが鼻についた重苦しさがいくらか抑えられ、The Black Haloの頃を思わせる程よいさじ加減になっているのも好ポイント。