1989年、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスにて結成されたインダストリアルメタルバンド。
1990年にはUlcerationより、Fear Factoryに改名、意味は『恐怖の工場』、略称はFF。
デビューアルバムの制作を巡ってプロデューサーのRoss Robinsonと対立し、お蔵入りに。その後、Colin Richardsonをプロデューサーに迎えて1992年に1stアルバム『Soul of a New Machine』をリリースしてデビュー。続く2ndアルバム『Demanufacture』は、インダストリアルメタルにスラッシュメタル、グルーヴメタルを自己流に消化させた音楽性を提示し、現在に至るまで彼らの代表作として知られる。続く1998年の3rdアルバム『Obsolete』はRIAAよりゴールドに認定。2001年には4thアルバム『Digimortal』をリリースし、3部作を完結させるが、ギタリスト兼ソングライターのDino Cazaresと他のメンバーとの間での確執が表面化し、2002年に解散。しかし、年内にはRaymond HerreraとChristian Olde Wolbersは再会して、Fear Factoryの再始動の話を進めていたという。ここでChristian Olde Wolbersはベースからギターへ転向、ベースにはByron Stroudを迎えて再結成し、2004年に5thアルバム『Archetype』をリリース、Billboard 200で過去最高の全米30位を記録。復活後も精力的に活動していたが、2009年、7thアルバム『Mechanize』を製作中に前に契約していたレーベルと現在契約しているレーベルのどちらかでリリースするかを決めることでトラブルが起き、アルバムの製作が中断してしまう。この間、ChristianとRaymondはThreat SignalのボーカルのJon HowardとベーシストのPat Kavanaghと共にArkaeaというバンドを始動し、アルバムを発売。本来であればFear Factoryで演奏される予定のマテリアルも使用された。このプロジェクトの立ち上げやバンド内のトラブルが重なったことで、ChristianとRaymondはバンドを脱退する。バンドは存続の危機に陥ったが、2004年に一度脱退したギタリストのDino Cazaresが電撃復帰(Burton C. Bellとの確執が解消された結果と思われる)。後任ドラマーには、Gene Hoglanが加入した。以後もDinoとBurton以外は流動的だが、精力的に活動している。
スラッシュメタル的なクランチーなギターリフと、正確無比なドラムがシンクロするヘヴィメタルに、インダストリアルノイズやスペーシーなシンセパッド、サンプリング音を配した楽曲を特徴とする。
ヴォーカルスタイルは、ヴァースではいわゆるデスヴォイス的なハードな歌唱をし、コーラスパートではクリーンヴォイスでニュー・ウェイヴ、プログレッシブ・ロック的な浮遊感漂うメロディを歌う。
インダストリアル・ロックに分類されるが、打ち込み主体のドラム・ビートは無く(リミックスはその限りではない)、基本的に人間のドラマーが演奏する。楽曲や歌詞は近未来を想起させるものが多く、それも大きな特徴になっている。
Current line-up
Burton C. Bell – vocals (1989–present)
Dino Cazares – guitars (1989–2002, 2009–present)
Mike Heller – drums (2012–present)
Tony Campos – bass (2015–present)