1stは当時としてはエポックメイキング的な作品であり、後続のバンドに大きな影響を与えたのは間違いないが、クオリティの面で抜きん出ているかと言われると疑問符がつく。現代のフィメールゴシックの多くが間接的に彼らの1stの影響を受けているからだと思うが、今聴くと平凡なフィメールゴシックに聴こえてしまう。ところが、本作品(および2nd)のサウンドは完全に、The 3rd and The Mortalしか作り得ないもので、真の意味で唯一無二である。2ndも良いのだが、個々の楽曲のもつカオスをコントロールしきれていない感がある。
97年発表の3rd。前作同様、Ann-Mari Edvardsenがボーカル。 まず断っておきたい。私は「Tears Laid In Earth」「Painting On Glass」「Project Bluebook」とこのアルバムを持っているが、このアルバムが一番好き、いや言ってしまえば、このアルバムしか好きじゃない。巷で言われている難解さは微塵も感じない。その割に「Painting~」は難解で聴けない。「Tears~」は冗長で聴けない。こんな耳をしている私のレビューが参考になるのか、甚だ疑問に思う。だが誰も書いてないし、本当に好きなアルバムなので書いておく。