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Gnoia

フィンランド産メランコリックドゥーム2005年作
購入時にレビューしているが、きちんと書き直しておこう。
入手から18年経とうとしているが、未だに聴き続ける神盤ドゥームで、コレを凌ぐ鬱系ドゥームには出会っていない。
録音は薄めで、ヘヴィなドゥームに慣れてしまっていると、ヘヴィさが不足しいるように聴こえるかも知れない。
しかし、ギターのリフ自体は重く歪み、減衰時のノイズや残響音に唯一無二の中毒性がある。このギタリストは天才である。
購入当時のレビューでは「カルトドゥーム」としているが、ジャケの印象と「Gnoia」というスピリチュアルなイメージを想起
させるタイトル、また、このギタリストの別プロジェクトAarni初期作品が描く作風から、確かなカルト臭がする。
しかし、この盤で描かれるのはむしろスピリチュアルなファンタジーの世界だ。それはThe Dreams in the Witch-Houseという
非常に完成度の高い楽曲で体験することができる。
唸るようなヴォイスは、慣れるまで「なんじゃコリャ」と思うかも知れない。当時の海外レヴューは満点に近い評価が多い中
このヴォイスで評価が下がっていた記事も目にした。ボクはこのヴォイスだからこそ、作品のクオリティが底上げされていると思う。
この作品の凄さはなかなか一口で語りつくせないが、まず大きな特徴としては、絶妙なテンポチェンジだ。
リフごとに微妙にテンポチェンジしたり、徐々にテンポアップしたりという工夫が、他のドゥームには無い大きな個性である。
基本的に物静かな、深めの残響音の音空間が広がる音楽性だが、線の細いギターノイズが幾重にも連なったりハウリングノイズが
覆いかぶさる様は、非常にサイケデリックで、その高音部と鈍重な低音部の対比が見事なのである。
もうコレを超えるメランコリックドゥームには生涯出会えないんじゃないか、と思えるくらいの神盤なので、陰鬱ドゥームファンは
必ずゲットしよう。

kamiko! ★★★ (2023-11-15 02:17:31)


Welcome to the Borderland / The Borderland Rituals
アヴァンギャルドドゥーム路線では、Markus Marjomaaというギタリスト率いるユニットの、Umbra NihilとAarniが最もボクのツボを突く。
意外と海外では評価されず無名なのかも知れないが、このギタリストの奏でる旋律、ギターの歪み、病的な不協和音、適度なサイケさなど
どれをとってみても強烈で、この人にしか作れない独創的な、癖のある、毒気を含んだ音楽に圧倒される。
Aarniが世に出たデモ音源ですら、そのギターの音が鳴った瞬間に、この人はホンモノだ、と思わせるインパクトと固有の毒気がある。
作品的には前作のファンタジック・メランコリックドゥーム「Gnoia](2004年作)が好みだが、純粋にMarkus Marjomaaが奏でるギターワークの
魅力を楽しむとしたら、こちらの盤だ。この曲はアルバム最初を飾る曲だが、ぶっ壊れた、イーヴルな、シュールな、気持ち悪いリフ満載な
Markus Marjomaa固有の魅力が詰まっている。この人が奏でる音は、Aarniの一連の作品にある森のジャケイメージも手伝ってか
濃厚な毒・瘴気と共に、音に植物の蔦が絡み合うかのような気持ち悪さがある。誰にも真似できないオンリーワンな個性を放っている。
この盤に限っては、そういった濃厚な毒がジャケイメージと作品の世界観によって、イーヴルかつ背徳的な感じに昇華されている。
ずっと新たな作品を待ち続けるが、最近は全く音沙汰が無く、活動しているのかどうかも不明。再び危険な異端ドゥーム作品を作ってくれることを願う!

kamiko! ★★★ (2020-10-09 04:29:41)


Gnoia

ジャケから怪しげな雰囲気を発し、中身も怪しげな濃厚陰鬱ドゥームですね。
ドゥーム的な暗くてヘヴィなリフだけでなく、型破りな変なリフも飛び出し、
ドゥームとしては曲の展開もとても面白く、Kamikoさんの仰るとおりドゥームファンのみならず、プログレロック(DREAM THEATER系の様なテクニカル系であらず)好きな方にもお薦めです。
確かにちょっと音が悪いですかね?

カズチン ★★ (2006-04-02 20:35:00)


Gnoia

ついに発見フィンランド産真性カルトドゥーム!!
初心者お断りマニア向けな濃厚なカルト色に悶絶してしまいます。
真性な鬱サウンドを求めるならコレは避けて通れない強力な作。
FireDoomレーベルはもしや凄まじい異色レーベルなのではないか?と思った。
迷路や意味不明な落書きのようなジャケからは、異質な空気がプンプン漂ってくる。
低音を強調したかのような陰鬱で眠るような真性ドゥームスタイルが根底にあるが
やたら奇妙な旋律やメランコリックな旋律やアコギの挿入など、決して枠に嵌らない音楽性が強力。
図太い重低音は激しさよりも静寂の空間を作り出し、サイケなアトモスフェアな雰囲気が禁断の世界に誘う。
特にこもり気味のベースと唸るようなディープなデス声の音づくりは陰鬱な雰囲気作りに大きく貢献していると思う。
独特の不協和は音響系効果やフィードバック・ハウリング音までも計算し尽くされたかのようなハーモニーを奏でており
フツウのメタルアーティストには絶対作り得ない強力な楽曲が凄まじいクオリティを誇る。
これはドゥームファンはもちろん、プログレやアヴァンロック方面に食指がいくリスナーに是非聴いてもらいたいお宝作品。
ドゥームというジャンルだから一般ウケは絶対にしないだろうが無名アーティストとは思えない凄まじいクオリティ。
録音状態は決して万全とは言えないから、一聴してダメか・・と思うかも知れないが
曲数が進むに連れてそんなコトは微塵も感じさせなくなるほどの奥深さを感じる筈。
ジャケからB級~C級のニオイを感じるかも知れないが、このバンドは間違いなく本物のアーティストです!!!

Kamiko ★★ (2005-12-29 22:13:00)