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Nightmares at Dawn

米産ブラックメタル2012年作
XasthurはボクはThe Funeral Of Being(2003年作)以降を愛聴している。初期作品は禍々しいファストブラックだが
その音楽性は作品ごとにスピードダウンし、独自の不協和音のハーモニーで聴かせるサウンドに変貌していく。
一度Xasthur名義での活動を終了し、フォーク主体のNocturnal Poisoningに鞍替え、その後再びXasthurを名乗るという
経歴を持っているが、フォークサウンドは決してXasthurファンが期待しているサウンドではなく、Nocturnal Poisoning以降は
1枚もゲットせず静観している。最初に活動を終了するまでの中期の作品がこの人の絶頂期だったなぁ、とボクは思っている。
この盤は活動終了前5年間(2004~2009年)の未発表音源、過去3作品の再レコーディング曲などを含めたベスト盤。
過去作品はそれぞれ素晴らしい味わいがあるが、結局ボクはこの寄せ集め作品を一番多く聴いているような気がする。
この人が創造する作品は、ブラックメタルでありながら魔性は全く無くアンチクリスチャン的な宗教テーマもない。
病的な不協和音で不安感を煽り、鬱々と絶望感を芽生えさせ、死をイメージさせるような根暗な残念人生的な世界観だ。
ギターとシンセがレイヤーする時の微妙なズレなどを活用した不穏な響きや、シャリシャリのギターが腐食しているかのような感触が独特。
スピードや音圧よりも、気持ち悪い響き重視の作風であり、また、ヴォーカルが音像の中に霞みがかって消えそうなところも独特な味わいだ。
この作品にはBlack SabbathのA National Acrobat(Sabbath Bloody Sabbathに収録)のカヴァーも収録されているが
Xasthurの死をイメージさせる世界観にバッチリとハマる選曲だ。

kamiko! ★★★ (2020-05-27 00:18:43)