黒夢らしいダークな部分は出しつつも、いかにもV系っぽい仕上がりとなった一作。まあまあな出来の曲もそれなりにあるが、「for dear」、「aimed blade at you」、「autism」、「romancia」はかなり出来がいいので、これらの曲に着目して聞いて欲しい。特に、「aimed blade at you」と「romancia」は普段の黒夢からは想像できないような美しい曲に仕上がっているため、にわかのリスナーの方々は驚くだろう。
この頃のV系の王道と言えるようなメロディアスなロックナンバー。個人的にもかなり好きな曲ではあるのだが、なんか売れ線に走ってきたような気がした。要は、それくらい親しみやすい世界観の曲に仕上がってるということだ。歌詞も結構黒夢にしては普通なんだよな。それがいい所でもあるのだが。冒頭のCry For The Moonの所は、I'll for youを嫌でも思い浮かべてしまうが気のせいだろうか?
黒夢の本質ともいえる暗黒な部分を全面に出した名曲。完全に壊れているような歌詞とじわじわと迫ってくるようなダークなサウンドの組み合わせが恐ろしさを感じさせる。こんな事言ったら両方のファンに怒られそうだが、この曲のPVとDIR EN GREYの-I'll-のPVは少し似ている部分がある気がする。京が黒夢のローディーだったからだろうか。