とってもネオ・クラシカルな作風で再評価したい作品!確か後のインタビューで「当時はイングウェイのような様式美サウンドをつくるべきとの脅迫観念にかられていたんだ・・・」と述懐していた通り、哀愁に満ちた曲目白押し。オススメはヨラン・エドマンがゲスト参加して歌っている中の「Love Is Meant To Last Forever」と「Eternal Flame」。マディソンを経て、この後イングウェイに合流する丁度あいだに当たるこの時期、声が若く、透明で、伸びやかで、パワフルなヨランのパフォーマンスが本当にすばらしい。
私も次作よりこのアルバムのほうが好きです。ヨランの声はあまり好きじゃないけど、このアルバムのヨランの歌う曲はみんなかっこいい。本人の声も味があっていいし、カヴァー曲は本当にフィルみたいに聞こえる。またLOVE IS MEANT TO LAST FOREVERみたいな曲がいっぱい詰まったアルバムを出して欲しい。
コマーシャル路線に不満を感じてEUROPEから脱退したジョン・ノーラムの初のソロ・アルバムで、キャッチコピーは《俺のギターには金玉がついている》、しかも曲作りの相棒が敏腕ソングライターのマルセル・ヤコブ(B)とあっては、「きっと“SCREAM OF ANGER”風のハードな楽曲だらけの北欧メタル作品に違いない!」と期待に胸膨らませて本作に挑んだので、最初聴いた時は、その思いの外ポップというか歌モノ路線寄りの作風に「ぇえー・・・?」と首をかしげてしまいましたよ。 しかし、よくよく聴けば分かる(いや別によく聴かずとも伝わる)楽曲の出来の良さ。敬愛するゲイリー・ムーア風味のメロディアスHR路線を志向しつつ、②⑤⑥に参加するMr.北欧ボイスことヨラン・エドマンの透明感を湛えたハイトーンVoと、マルセル謹製の甘いメロディが彩りを添えるサウンドは、ジョン・ノーラムのソロ作の中では一際高い北欧メタル度を検出。特にシングル・カットされたヒット曲②は、ジョン・ノーラム版“THE FINAL COUNTDOWN”ライクな名曲です。(“果てしなき想い”という邦題も○) 欲を言えば1、2曲は“SCREAM~”ばりのハードな疾走ナンバーを収録して欲しかったところなんですが、例え曲調はポップであっても、ジョンが伸び伸びと気持ち良さげにGを弾きまくっているので、まぁこれはこれで。確かに金玉付いてるよ。