MOTORHEADはこのアルバムで初めて聴きました。名作と言われる『ACE OF SPADES』を凌駕する超名盤だと思います。 前半に血管がぶち切れそうなほどテンションの高い曲が集中しているあたり、なんとなくAEROSMITHの『PUMP』に似ています。 圧巻は①から④で、いやもう疾風怒濤のごとく駆けまくり、グウの音もでないほど打ちのめされます。"凄え"の一言に尽きますね。
メジャー・レーベルをドロップした背景もあってか、バンドの「自分達のやりたいようにやる!」といったような、ヤケクソ的な勢いに満ちた'94年発表作。 特に「ON YOUR FEET OR ON YOUR KNEES」、「BURNER」、「DEATH OR GLORY」の冒頭からの疾走曲3連発は見事で、その3曲ともタイプの違った疾走感を持っているのだから凄いとしか言いようがない。 それ以降のミディアム・テンポの楽曲を中心としたナンバーもフックがきいており、刻まれるリフが耳に心地よい「I AM THE SWORD」、歌メロのキャッチーな「BORN TO RAISE HELL」、男の挽歌のような渋みを持つ「DON'T LET DADDY KISS ME」、エレクトリック・ピアノも飛び出すロックン・ロール曲「BAD WOMAN」、ダークなリフの「LIAR」、コーラスがかった歌メロがメロディアスな「WE BRING THE SHAKE」、曲のエンディングが感動的な「DEVILS」等、飽きさせることはない。 90年代においてもMOTORHEADは健在であるということを強烈にアピールする素晴らしいアルバムである!
皆さん言われてますが、アルバム前半の勢いは尋常じゃないですね。 けっこうヴァラエティ豊かなアルバムで「10曲30分疾走曲のみ」みたいな感じではなく、爆走ロケンローに彼らにしてはメタリックな疾走曲、ミドル・テンポのヘヴィ・ロックにけっこうメロディアスなナンバー、哀愁漂うバラードと幅広くそろっているので、確かに初めて買うのにも良いかも。 肉親による性的虐待を扱った(6)「DON'T LET DADDY KISS ME」は、レミーの怒りと悲しみが伝わるバラードで、衝撃的です。