記念すべきブラインド・ガーディアンのデビュー・アルバムは、メリー・ゴーランドのような楽しい電子音で幕を開ける・・・と思いきや突然強烈なギター・リフへと変貌してしまう一風変わった曲「Majesty」で本当の幕を開けます。 デビュー当時の彼らの音楽性はシンフォニック性が低く、Halloweenのような生粋のジャーマン・メタルであった。こてこてな内容の曲ばかりありますが、その中でも指輪物語の登場人物である「ガンダルフ」の名前をタイトルに導入するなど、ファンタジック性の追求をこの頃から行っていたように思います。 レベルは高いけれどなんかイマイチ・・・というのが素直な感想。 まぁ、この頃はHalloweenの「Keeper Of The Seven Keys Pt1&Pt.2」が世界的にヒットしていた時期でドイツに彼らのフォロワーが多かったし、なによりデビューしたてだからしょうがないといえばしょうがないですが・・・
デビュー・アルバムの1曲目に7分半もの曲を持ってくるなんて、お茶目なバンドです。 若さと勢い溢れる楽曲の数々にヘヴィ・メタルへの愛情があふれていて、聴いていて嬉しくなります。 カイ・ハンセンがヴォーカルだった時代のHELLOWEENをレベル・アップさせた感じかな。でもブラガならではの味も既にありますね。 吐き捨て型ヴォーカル、刻みの激しいリフ、つんのめるようなギター・ソロ、アタックの強い疾走ドラム・・・ほとんどスラッシュ・メタルです。(2)「GUARDIAN OF THE BLIND」なんて、もろにスラッシュしてます。 荒削りだけど、これはこれで好きだなー。
ハンズィ・キアシュ(Vo,B)、アンドレ・オルブリッチ(G)、マーカス・ズィーペン(G)、トーマス“トーメン"スタッシュ(Dr)の4人からなるLUCIFER'S HERITAGEを前身とするドイツ出身のバンドによる'88年発表のデビュー・アルバム。 プロデューサーはカレ・トラップ。 音楽性はカイ・ハンセンのいたころのHELLOWEENに近く、疾走感ある演奏にメロディアスなコーラスが乗った良質のパワー・メタルを聴かせてくれてはいるものの、本作ではまだそのフォロワーの域を抜きん出るまでには至っていない。 しかし、ファンタジックなメロディを聴かせる「MAJESTY」や正統派パワー・メタル・チューン「RUN FOR THE NIGHT」といった曲は今でもライヴで演奏されることのある魅力的な曲であるし、迫力のあるコーラスが印象的な「GUARDIAN OF THE BLIND」、 スリリングなインスト「TRIAL BY THE ARCHON」からフックのきいたメロディの「WIZARD'S CROWN」に至る流れ、目まぐるしく展開するヘヴィなタイトル・チューン「BATTALIONS OF FEAR」も悪くない。 クラシックの「新世界」をモチーフにした「BY THE GATES OF MORIA」や、やはりクラシカルなメロディのボーナス・トラック「GANDALF'S REBIRTH」といったインスト・チューンもかっこいい。 バンドの持ち味であるファンタジックなメロディはその片鱗を垣間見せる程度であるが、デビュー作としては十分合格点に達しており、将来性のあるB級バンドとして期待が持てる作品であった。
ちなみにワタクシの所持しているのは下記の収録順です。 1.Majesty 2.Guardian of the Blind 3.Trial by the Archon 4.Wizard's Crown 5.Run for the Night 6.The Martyr 7.Battalions of Fear 8.By the Gates of Moria