1989年8月16日、Capitol Records/EMI Recordsよりリリースされた4thアルバム。
オーディションの結果、John FruscianteとChad Smithが加入。Stevie Wonderの「Higher Ground」やJimi Hendrixの「Fire」などをカバーしているが、ドラッグ中毒で死亡したHillel Slovakに贈られた「Knock Me Down」などの楽曲が揃う作品となった。 しかし、レコーディング中、マスタリングや楽曲の作風やアレンジなどをめぐって、しばしばMichael Beinhornと意見の食い違いが生じ、バンドのメンバーたちは何度も激しく言い争っていた。特にレコーディングの経験のないJohnとは、事ある毎に衝突を繰り返していた。Anthony Kiedisは自伝『Scar Tissue』の中で次のように証言している。
『それまでの作品のギターは普通とは違うアシッド・ロック的で、なまめかしくてセクシーなファンクのトーンをたっぷりと加えるのが基本だったのだが、MichaelはJohnにザクザクとしたメタル風のプレイを要求した。Johnはそういう感じにまるで興味がなかったから、トーンの重ね方を巡って、ふたりは相当激しくやり合った。Johnにはつらい時期だったと思う。』
最終的には『Higher Ground』のレコーディングの最中でAnthonyとMichael Beinhornとの間で激しい口論が起こったことがきっかけとなって、両者の仲が一気に冷え切り、絶交するに至った。AnthonyはBeinhornと絶交したときの状況を次のように振り返っている。
『やつはこっちの気持ちを無視して、おれの中から無理やり何かを絞り出そうとした。それで衝突し、おれはこいつとはもう終わりだな、と思ったのだ。』
両者がレコーディングで決裂した結果、完成できた新規の楽曲は、わずか11曲だったという。また、Beinhornとの決裂により、Capitol Recordsのプロモーション戦略に対する不満が爆発することになった。
全米最高52位、200万枚以上を売り上げている。
Recorded:November 1988 – March 1989 at Ocean Way Studios and Image Studios, Hollywood, California
Producer:Michael Beinhorn