思わずジャケ買いしたくなるような、妖しいアートワークがまず見事ですね。ゴシック・メタルの名盤というと、真っ先に名前の挙がるアルバムだけに、内容も充実しています。 (1)「ENCHANTMENT」冒頭のピアノが奏でる哀感にまみれた旋律を聴いただけで、完全に暗黒美の世界に引き込まれてしまい、後は陰鬱かつ耽美的な楽曲の数々に酔い痴れれば良いだけ。 ただ単に暗いだけでなく、意外にノリの良い曲が多いので、過剰な絶望感はありません。 ヴォーカルの歌唱力はいまひとつで、吐き捨て型歌唱の際など、時折間が抜けたように聴こえてしまうところが少し残念かも。 日本盤を買うとTHE SISTERS OF MERCYのカヴァー「WALK AWAY」、ドラム・パターンが楽しい「LAID TO WASTE」、けっこうノリノリな「MASTER OF MISRULE」という3曲ボーナス・トラックも楽しめます。
何処となくしなやかで乾いた音作りは、個人的には90年代前半のマンチェスター的なグルーヴ&サイケ感を感じる。 THE STONE ROSESとか、RIDEとか。この辺はあまり詳しくないけど。MAIDENやSABBATH的でWet & Heavyなリフ・ワーク が特徴の前作“Icon"と聴き比べてみると、面白いかも…