96年パリで収録のライヴ盤。すでにリッチー・ブラックモアは脱退していますが、正直な感想を申し上げると再結成後のライヴとしては最高の出来です。彼らも全盛期を過ぎてもなおかつ第2期黄金時代のような(MADE IN JAPAN)演奏を求められて酷な面もありました。が、皆さんも心の中では感じてると思いますが口には出せないだけで実際再結成後はハイウェイ・スターのギターソロも滅茶苦茶、リフもまともに弾けない、等(即興といってしまえばそれまでですが)ギランのヴォーカルもチャイルド・イン・タイムを聴く度にもう無理しなくていいんだよというようなシャウト。何もそこまでしなくても、という演奏が続いてライヴバンドもここまで落ちるものかとつくづく聴くのが辛いライヴばかりでしたが、このライヴはリッチーが抜けてかなり楽な選曲(ギランが歌える曲)また、アレンジも年寄りバージョンに仕上げているため最後までテンションが下がることなく続いています。ギターもメリハリをつけかなりジャジーに弾いています。若い頃のゴリ押しの演奏を無理して続けることなく50代は50代なりの演奏で楽しくやってるところがとても心地よい。
選曲面に関して言いますと、リッチー在籍時には演奏されなかったナンバー(「FIREBALL」「MAYBE I'M A LEO」「PICTURES OF HOME」「NO ONE CAME」「WHEN A BLIND MAN CRIES」)が演奏されていることが注目ですね。 特に「FIREBALL」と「WHEN A BLIND MAN CRIES」は個人的に大好きな曲なので喜ばしい限りです。 「PURPENDICULAR」からの曲もなかなか凄味が増していて、聴き所満載のライヴアルバムだと思います。 ただ、イアンギランの声が結構出なくなってきているのが目立ちます。