久しぶりに聴こうと思ってジャケットのメンバー写真を見たとたん、思わず吹き出してしまった。普通ではちょっと考えられないほど、メンバーの衣装がド派手だったからである。しかも、ヴォーカルのトム・キーファーはダンディ坂野の「ゲッツ!」のポーズである。「ゲッツ!」のルーツはトム・キーファーだったのだろうか。左端のジェフ・ラバーの体も変な具合によじれている。しかも口は半開きである。ただ、本人達はいたって真面目にやっているので、これ以上は言うまい。 しかし、楽曲は素晴らしい。バンド名やメンバーのルックスとはかなり印象が異なるパワフルなサウンドを聴かせてくれる。オープニングの「Night Songs」はかなりヘヴィでインパクトがあるし、「Shake Me」や「Somebody Save Me」のようなミドルテンポの力強い曲や「Hell On Wheels」のようなAC/DC張りのロックン・ロールの曲もあり、非常にバラエティに富んでいる。とてもいいアルバムである。
私も自分の中で"CINDERELLA"リバイバルが巻き起こり、このページに辿り着きました。この"NIGHT SONGS"はとにかく最高のCDだと思います。高校時代の文化祭で"SOMEBODY SAVE ME"をコピー演奏しましたが、聞いても、弾いても縦ノリの最高の曲でした。このアルバムのおかげで、私は"HM"の虜となりました。TOMの捻り出す地獄のシャウト・ヴォイスに魅了されてしまいました。また、くるくる回る竿もの(ギター&ベース)アクションも当時はスゴ技として、人気を加速させる一因にもなりましたね。確か、このアルバムのリリース後に、当時のベストテン(司会:久米宏の時)に、特別ゲストとして出演してましたよね。HMとしての重厚感があるのにも関わらず、かなり普遍的に浸透していったこのアルバム、一生、聴いていることでしょう。今聴いても、古さは、全く感じさせません。