そう、速い曲が少ないだけで決してアルバムのトータルクオリティは次作「PAINKILLER」に比べてそう劣ってないと僕も思う。ロブの歌唱も説得力抜群。タイトル曲は屈指の名曲(この1曲だけで買う価値あり)だし他にも佳曲ぞろい。「BLOOD RED SKIES」も良いが、しかしあの曲は少しイントロが「HELLION」をスロ-でメロゥにした感じで彼らにしてはメロディの使いまわしが気になる。中間部の盛り上げは○。「MONSTERS OF ROCK」は少しMANOWARっぽい? 曲自体は良いが。と書いてて気付いたがやはり曲は良いが方向性の面でオリジナリティが薄れているような。あるいはアイデアの行き詰まりが唯一感じられる時期なのか。繰り返すが曲はホント良いのだ。方向性に関しては最も彼らが普通のHMに接近していた時期。彼ら自身も最も悩んで、へこんでいた時期じゃあないのだろうか。ただ僕はPRIESTには駄作は全くないし捨て曲すら殆ど存在しないと信じているが、本作でもそのクオリティは保っている。へこんでいる時期すらこれだけの品質をキープできるバンドの底力はさすが。実験性では前作に、インパクトでは次作に劣るため(トータルクオリティは劣ってないのに)最も位置付けに困る作品。あまり推薦になっていないか。ピュア・メタル/パワーメタルファンには非常にとっつきやすい作品。
PRIESTファンと思われる方のHPを幾つか拝見してると、DISCOGRAPHYにこのアルバムが無かったり、HISTORYをみると「DEFENDERS~」の後がいきなり「PAINKILLER」だったり(苦笑)と「TURBO」と並んで扱いの悪いこと・・・(涙)。 ちゃんと聴いているのかね?せっかくPRIESTを知ったのに、このアルバム素通りしちゃ勿体無いよ。とても当時解散を視野に入れていたバンドとは思えないから。 当時MAIDENの「SEVENTH SON OF~」(←これまた評価低かった)と並んで愛聴してました。今思うとベテランHMバンドにとっては不遇の時代だったのかも。
ふーん、このアルバムって評価低いんだ。ま、どうでもいいんだけど、オレ的には、JudasPriestの最高傑作はこれだと思ってるよ。曲自体のクオリティが高いし、HeavyMetalの新機軸も打ち出せたし、捨て曲ないし、I'm a rockerみたいに限界まで引っ張ってるロブの 声もあるし、Jonny be goodみたいなお笑い(でもクオリティ高い)もあるし、もうおなかいっぱいってなアルバムだとおもう。逆にこれ以降のアルバムの方がつらい。turboにしろ、Ram it downにしろシンセがあって、おもしろかった。ファンがごちょごちょ言うから彼らがまよっちゃったじゃないかーという気がしてる。 Judasファンの人には怒られるかもしれんが、私は彼らの持ち味は、超ゴリオシなHeavyMetal曲作ってるのに、実はキャッチーで誰でも聞きやすいってというところだと思ってる。Ram it Down(とそれ以前)にはそれがあふれてる。これ以降のアルバムは表題曲以外、あんまりいい曲が無いので。
'88年発表の11thアルバムです。前作や次作のように明確な方向性を示した作品に比べると、どうも中途半端な印象があり、あまり評判の高くないアルバムかも。しかしバラエティ豊かで、かつ一番普通にヘヴィ・メタルしてる作品なので、とっつきやすいと思います。実際これが一番好きという人もけっこういることだし。 JUDAS PRIEST風メタルの最大公約数みたいなアルバム。だからかえってJUDAS PRIESTらしくない。そういう点でなんとなくHALFORDの1stに通じるような感じも。個人的には薄味すぎてあまり面白味を感じられません…。ある意味最大の問題作かも。 1曲目「RAM IT DOWN」はスピード・メタル、ハイトーン・ヴォーカル、ツイン・リード・ギターのお手本のような曲。これが入ってるだけで必聴盤かな。 (2)「HEAVY METAL」は、ちょっとタイトル負けしています。悪くはないんですけどね。(10)「MONSTERS OF ROCK」もなんか外しちゃってる印象。 (5)「HARD AS IRON」はヘヴィな曲…と言いたいところですが、このアルバム、やけにクリアな音づくりがされていまして、音が滑らかすぎて迫力がないんですよね。ヴォーカルもギターもいやにクリーンで、そのため曲の魅力が半減してしまっている印象。ヘヴィな音楽においては音が良いのも考えものです。 (6)「BLOOD RED SKIES」は激泣きの曲ですが、やはりイントロが「THE HELLION」っぽいのがちょっと…。前作もですが、過去の曲と類似のフレーズが入ると気になります。そういうのが少ないバンドだけに。 (8)「JOHNNY B. GOODE」は、笑えますね~。このバンドがチャック・ベリー演るなんて。まあおまけみたいなものですけど。 文句ばかり言っちゃいましたが、無論このアルバムもハイ・クオリティのメタル・アルバムではあります。 ただリマスター盤のオフィシャル・コメントにある「ジューダスのアルバム中、最もハードでヘヴィー」という言葉は信じないで下さいね(笑)。次作以降の方がずっと激しいです。 リマスター盤ボーナスは「NIGHT COMES DOWN」(LIVE)と「BLOODSTONE」(LIVE)ですが、前者はロブの声がボロボロで厳しい出来。おまけにしても、もうちょっと……。
私も"PAINKILLER"アルバムよりも本作の方が好きだ。 "PAINKILLER"アルバムは確かに凄かった。(ドラマーのスコットは大正解!)ヘヴィ、アグレッシヴという形容がピッタリなアルバムだった。 しかし、ちょっと一本調子なのが気になった。かなり無理して強引に押しまくる様に思えた。 本作はメリハリのあるわかりやすい楽曲が揃っている。"Heavy Metal"、"Hard As Iron"なんて正にそのとおりの曲だ。捨て曲が多いと言ってる人がいるが、そうかなあ?楽曲は"PAINKILLER"アルバムよりいいと思うけどなあ。強いて言うなら"Love You To Death"ぐらいか。他の曲は上記2曲以外に"Ram It Down"、"Love Zone"、"Come And Get It"、"Blood Red Sky"、"I'm A Rocker"、"Monsters Of Rock"等覚えやすい良い曲が目白押しだ。カヴァー曲"Johnny B. Goode"も見事にジューダス風にアレンジされてるし。(あ、ほとんど全曲紹介になった。) 難を言えば音があまりパッとしない事、ドラムがイマイチな事。これがもしスコットが叩いてクリスのプロディースだったらもっと凄いアルバムになってたかもね。
なぜか過小評価されてしまうこのアルバム、「TURBO」と「PAINKILLER」の「橋渡し的アルバム」みたいな評価しかされなかったりすることもしばしば。 確かに焦点の定まっていない気はするし、はっきりいってつならない曲(JUDASにしては)もある。 しかし!タイトル曲である「RAM IT DOWN」の存在により、このアルバムを駄作と呼ぶことはできないはずだ! のっけからのロブのハイ・トーン・シャウト、K.Kとグレンのギターの掛け合いも強烈で、スピード、パワー、メロディといったメタルの三要素を全て兼ね備えたこの名曲は、現時点における私のベスト・メタル・ソングである。 イントロのギター・ソロがかっこいい、ヘヴィな「HEAVY METAL」、ロブの透きとおった声が魅力的でややキャッチーな「LOVE ZONE」、ギター・ソロ前のロブのシャウトが素晴らしく、リフもかっこいい「COME AND GET IT」、明るさと激烈さを兼ね備えた名曲「HARD AS IRON」、デジタルな音作りが気になるものの、壮大で美しい「BLOOD RED SKIES」、ブリティッシュな「I'M A ROCKER」、ロックのスタンダード・ナンバーを破天荒にカヴァーした「JOHNNY B.GOODE」、ヘヴィで力強い「LOVE YOU TO DEATH」、ダークで引きずるような重さの「MONSTERS OF ROCK」といった他の収録曲も、アルバム後半がやや弱い気もするが平均点は軽くクリアしている。
88年発表の11th。 JUDASの刻んだ時代の流れを気にせず、これだけをスポット的に聴けば、なんでこれが批判させているのだろう?と思うのは素直な感想だと思う。 楽曲は全体を通してハイクオリティだし、“Hard As Iron"や“Blood Red Skies"等今でも印象に残っている名曲も収録されている。中身は充実している。 が、しかしこれって前作が“TORBO"であるため、モダン化に対する批判に対し、簡単に元に戻してファンのご機嫌取りをしたような印象を当時受けた為、精神的に弱気に映ってしまったところに悲劇がある。 誰もが思った、“TORBO"は何だったの?失敗作って認めるってこと?そう思わせたところにこの作品も癇に障る結果となってしまったのである。だから旧来のファンが支持しない。 偉大なバンドは大変なのです、ファンが厳しいから・・・
"傑作!!" "Ram It Down"のドライブ感!、早弾きイントロ・ロブのサビが物語っているこれぞメタル"Heavy Metal"、 鋼鉄の"Hard As Iron"、ドラマティックな"Blood Red Skies"、ヴァン・ヘイレンの"You Really Got Me"同様に 原曲を凌いでJPメタルに変貌した"Johnny B. Goode"。 やっぱり"傑作"でなく"名盤"だね~。
問題作ってか、駄作扱いされてるのが全くもって不当なアルバム。すげーいい出来じゃないですか。そりゃあプリースト=PAINKILLERかSCREAMING FOR VENGEANCEってイメージがどうしても先行しちゃうのはわかるけど、内容は外側のイメージとはべっこだって。確かに作風が他と違う路線だけど、曲はプリーストのアイデンティティが眩いばかりに凝縮されてる。Ram it Downはプリースト史上最高の曲のひとつだし、HeavyMetalもHard As Ironも非常にグルーヴィー。COME AND GET ITはまたノリノリでLiving After Midnightみたいに楽しめるナンバーときた。あとなんといってもJohnny B.Goode。完全にプリーストの曲になってるね・・・。前編をとおして脱帽の出来栄え。PAINKILLERやDEFENDERS OF THE FAITHみたいな攻撃的な作風、SCREAMING FOR VENGEANCEやSTAINED CLASSみたいな様式美ブリティッシュな作風のアルバムをつくれることに加え、このRam It Downのポップで実験的なアルバムを作れるからこそ、プリーストはメタルゴッドであって、メタルの可能性を開拓し続けることができたのだとおもう。
このアルバムは僕が中学時代に出会い、その後の人生を変えたアルバム。 ジャケットが地球をぶん殴っているが、これまでであったことのない感覚に自分の頭がハンマーで殴られたような衝撃があったことを今でも鮮明に覚えている。 [RAM IT DOWN][HEAVY METAL][HARD AS IRON]のようなその後の[PAINKILLER]に続くスピードメタルの名曲や、個人的にとてつもなく深い味わいを得ることができる超名曲[BLO OD RED SKIES]は、まさにこのとてつもなく重い雰囲気を味わいたいで、プリーストでしか聞けない音楽であり、理解してもらえない人には一生わからないものだと思います。
42. Vポッキン ★★ (2006-02-22 01:43:00)
「BLOOD RED SKIES」は確かに超名曲。恥ずかしながら『TURBO』と2枚組で出される予定だったということを今、知りました。当時の両作の低評価に憤っていた俺は、約20年ぶりに興奮しています。2枚組で出して、その後での『PRIEST LIVE』だったらなあ。タマンネー。でも、この順番だったら『PAIN KILLER』はなかったかもしれない。仮想日本史みたいな話で恐縮ですが。
文句なしの超名盤。 超絶疾走ソング①「ram it down」で、まずはKO。 メタリックなギターイントロに導き出されるその名も②「heavy metal」はシンプルではあるが意外にノレル。 いわゆるA面ラストを熱く締め括る、これまたその名も⑤「hard as iron」はメタルアンセムといった趣。 ⑥「blood red sky」には、いかにもブリティッシュヘヴィメタルともいうべき"重さ"が満ちており、一転して⑧「johnny b. goode」は見事なメタルロックンロールと仕上げられている。 そして、どうだ、この荘重さは。もちろん⑩「monsters of rock」のことだ。まさしく「ロックのモンスター」を音に化けさせしめたような素晴らしい楽曲だ。 全体的にストレートにヘヴィメタルの魅力が凝縮されている。サウンドや楽曲、歌詞などにその傾向は顕著だ。 これまた超名盤である「DEFENDERS OF THE FAITH」アルバムとはある意味反対の一極に存在し、しかし、いずれのアルバムも同じように究極のヘヴィメタルだ。 ヘヴィメタル・マニアを自負するなら是非とも一度は聴いて欲しい、そんなアルバムだ。 今なら、新品買っても、たったの1800円弱だ。 良い時代だなぁ~。
現時点で書き込み数が「PAINKILLER」の約3割のようですが、書き込み数ほどの差を僕は決して感じません。個人的には「RAM IT DOWN」も「PAINKILLER」と同じくらいの大傑作、名盤だと思っています。曲名や歌詞にもヘヴィーメタルバンドとしての誇りや自信が感じられる作品。大好きなアルバムです。
当時、 Stock Aitken Watermanと3曲レコーディングしたとか、 Johnny.B.Goodeのカヴァーがあるとか、 出る前はすごーく心配してました。 聴いたら真っ当な内容だったので、とにかくよかったなぁ・・・と。 プリーストにしてはヒネリが足りないとか批判されてましたけど、 当時はスピード&スラッシュの時代だったので、年寄り扱いされかけてましたし、 だからまあ、批判ではなくてイチャモンのようなものでしたね。 Hard As Iron なんかは今時のメロスピでは到底追い付かないレベルだと思います。
1988年発表の11th Album。 This is Real Hard Core!!の叩き文句が印象的なスラッシュ寄りの作品。 「Turbo」と「Painkiller」を結ぶのにはこれ以上の作品はないでしょう。 「Turbo」に比べてだるい曲が減ったと思います。 両作品の個性が絶妙のレヴェルでハイブリッドされています。 全然問題作じゃない、ドラムの音がちょっと気になるが、この熱いリフ!これぞヘヴィメタルです。 ポップなのあり、ヘヴィなのあり、原曲破壊型カバーもありとまさにプリースト印。 オススメは①、②、⑤、⑥、⑧です。
TURBOの後というのがいけなかったのか。個人的にはDEFENDERSとPAINKILLERの中間のサウンドの凄いやつを作って欲しかったですが、残念ながらそれが果たされなかった作品という印象。RAM IT DOWN, HARD AS IRON, BLOOD RED SKIESではそれが実践されていると思いますが、全体的には中途半端な内容と言わざる得ません。 しかしもう少しで名作になったと思うと味わい深いですし、良い作品であることは間違いないです。 実際上記の曲だけでももの凄いので、買って損はありません。 厳しい事を書きましたが、純粋にいちメタル作品として評価すれば満点ですねこれは。