彼らの最終作にして、Group分解の伏線になった1作。Guiter Heroを求めていない僕にとって、実は彼らの作品の中では一番気に入っています。バートの歌と、それを重ねた分厚く美しいコーラスをアルバムの中心に据えた、ハードロックアルバムとなっています。エイドリアンのGuiterはかなり抑え気味ながら、彼ならではの1音を大事に紡ぐような印象的なソロは、歌を中心にしたアルバムの中でもぎらり輝いています。 All The Way、Alibi、と言ったHeavyながらコンパクトに纏まった曲、Once In A LifetimeやHow Longと言ったバラード、疾走感を持ちながらコーラスが印象的なDressed To Kill、Voodoo、必殺のソロPlelude Mortale、他聞き所が多いです。 惜しむらく、全体的に中域に押し込めた、切れの無い音づくりになってしまってるのが唯一残念です。
問題作と言われ最終作になってしまった1枚。 巨大な米市場において結局頭一つ出るかどうかで争っていた英国を含む欧州のバンド郡 (MSG、Rainbow、Whitesnake等のベテランまで参戦という世にも豪華な激戦ね) の中で制覇したのは、アイドル顔でAC/DCのノリにPOPを前面に出したDef Leppardとなりました。今でこそオデコが後退してるフィル・コリンなんかIbanezeの黒デストロイヤーに白のコットンパンツって感じで無茶苦茶カッコ良かったもの。MTV映えが良かった。 それに引き換え名作引っ提げたエイドリアンは何故か、蝶ネクタイ・・・ ここに危機感を感じたか、我らがVandenbergはモロに取り入れたのね。AlibiなんてそりゃもうPhotograph。Once in a LifetimeはEric Carmenの雰囲気。All the Wayの伸びやかな歌唱なんかはスティーブ・ペリーを意識した節もありと。なんつーか悲しげなショックは受けた。 とは言え、曲を作ってるのはエイドリアンなわけで概ねVandenbergなわけです。 今に思えばちょっと音が洗練されて一足飛びの売れ技を使われただけの単純な3rdアルバムってことでもいい。曲の粒も揃ってるしハードな曲ではちゃんとハードです。
はっきりといって、前2作よりもこっちのほうが上!!! ギターの泣き具合もさらにましていてかなりいい! これがPOPっていわれる所以が全くわかりません。VOハーモニー多用のせいだとしたらそれはちょと違うような気がします。前2作のほうがPOPだと僕は思いますね。リフも時代を反映してるのかより鋭利であると思いますし。確かにThis is the war や Waiting for the night のようなキラーソングはありませんが、全体としてのまとまりとういうか雰囲気はいいですね。能天気な分もひっこみましたし。このあたりは先輩のVAN HALEN譲りなのかもしれません。ときにエディばりな感じもありますから。このアルバムはアメリカの風をうけて洗練された名盤であると思います。
素朴な感じからググッと洗練された感がありますね。 アレンジもそうだけど何よりもバートの歌がとてもエモーショナルになっているのがいい。 ONCE IN A LIFETIMEとかVOODOOとかHOW LONGなんて最高じゃないですか。 エイドリアンってやっぱりシェンカー好きなのね、というのが如実に分かるKAMIKAZEも好き。 これが最後かぁ。もう一回こんなの作って欲しいな。
実はこれが彼らの最高傑作だと思います。でも、最初の2枚と比べて聴いてみるとやはりインパクト弱なんですが、なぜかというとその答えはアルバムのライナーに書いてあったように曲順のせいでは?ドラマティックな「ALL THE WAY」はオープニングというより、ハイライトになりえる曲だからもっと後半に持ってきて、キャッチーな「VooDoo」あたりをオープニングにすれば… でもエイドリアンはそのあたりを過去のアルバムとは違うものにしたかったのかも