元々美しいメロディを絶妙のアレンジとトッド・プラントの上手いVo、テクニカルでメロディックなラルフ・サントーラのGで彩った極上のHRだったのに、Voがヨルン・ランデに変わってさらにバンドのメジャー感が増した気がします。前任のトッドも相当歌が上手い人だったのでどちらが気に入るかは好みの問題ですね。キレイよく伸びるにハイトーンが武器だったトッドと、どんな音域でも力強く歌い上げることの出来るヨルン…甲乙つけがたし。 ①“The Power To Love"は爽快でパワフルなドライブ感に溢れた名曲。④“No More Miracles"は物悲しいメロディをポジティブに歌った名バラード。その他の曲も捨て曲は無しってところですかね。 ヨルン・ランデのVoに触れるなら本作からっていうのがヘンな先入観を持たずにいいんじゃないでしょうか。
このバンド、一般的にはメロディアス・ハードとして捉えられていますが、決してそれだけにはとどまらない懐の深いバンドです。HMと言っても差し支えないのではないでしょうか。 そしてこのアルバムは彼らのその深さが満載された名盤です。世間ではあまり話題になっていませんが、これは確実に名盤です。これまでたくさんの活動をしてきたラルフ・サントーラの作曲能力がヨルン・ランデという希代の名ヴォーカリストの存在の上で見事に、華麗に花開いています。 まず、①の「The Power To Love」で度肝を抜かれ、あとは素晴らしい曲の数々に身を委ねるだけでよいのです。そしてCDが止まる頃には私たちは音楽の天国という理想の桃源郷で至福の時を過ごすことになるでしょう(訳分からん)。 とにかく過小評価されるべきではないバンドの泉から湧き出るような傑作アルバムです。美旋律の洪水に身を委ねたいなら迷わずこのアルバムで部屋中をいっぱいにしてみてください。 ところでヨルン・ランデが脱退して元HAREM SCAREMのドラマー、ダレン・スミスがヴォーカリストでこのバンドに加入したって本当なのかな?本当なら非常に楽しみです。ダレンは個人的に大好きなので・・・(いつも裸足だし)。
以前から、実力派バンドとしてマニアから注目されていた バンドの3rd(?)。1曲目の「THE POWER TO LOVE」から始まる多彩なメロディアス・ハードロックに圧倒されます。3曲目のミドルテンポの初期DIOを彷彿させるような「HOURGLASS」、4曲目の心にしみるバラード「NO MORE MIRACLES」、ヨルンの魅力全開なブルージーな「I WILL FOLLOW」などなど、捨て曲ナシと言えるぐらいの充実作ではないでしょうか? それにしても、このヨルンランデという人は歌が上手いです。驚きました。ときには、ロニーのように、ときには、ジョーリンターナーのように、器用に歌いこなします。今ではマスタープランでジャーマンメタル(?)まで歌いこなしてますからね…。マスタープランの聴いてみたく なってきた今日この頃です。
爽やかなポップソングから様式美、幻想的なメタル曲、ムーディなバラードまで見事に歌いこなすヨルンの圧倒的な歌唱力に惚れ惚れする。 情感豊かなギターも聴きどころ。⑦I Will Followのしっとりとした大人の雰囲気はたまらん。後半も美しく、ヘヴィで、熱く、せつない楽曲がつづく。 ネットでも探しづらく、高値が付き始めてるしここらでリマスター盤だしてくれないかな~。
トッド・プラント(Vo)がDOOBIE BROTHERSのツアー要員に引き抜かれてしまったため、代わりにNOW AND THEN RECORDSから紹介されたヨルン・ランデを新Voとして迎え入れ、'00年に発表した3rdアルバム。 キャッチーな叙情メロディと、マイケル・シェンカーやウリ・ロートの系譜に連なる官能的なラルフ・サントーラのGプレイ、そして美しいボーカル・ハーモニーをフィーチュアした作風は、前作『ANGELFIRE』の路線を継承しつつ、今回はヨルンのパワフルな歌唱に引っ張られたのか、よりスケールの大きな、エネルギッシュ且つポジティブな雰囲気を漂わせた曲調の楽曲が、数多く収録されているのが特徴。 特に、その筆頭と言えるのがOPを飾る名曲①で、ヨルンの突き抜けるような熱唱が「これでもか!」と映えまくる、鮮烈にして爽快感に満ち溢れた曲展開は、何度聴いても鳥肌モノの素晴しさ。MILLENIUMの数ある名曲の中でもマイ・フェバリット・ナンバーはこの曲で決まりでしょう。 正直、彼のVoはこの手のメロディアス・ハード物を歌うにはややパワフル過ぎるというか、クドイ感が無きにしも非ずなのだが、とは言え、HR/HMシーン屈指の実力派シンガーとして鳴らすだけあって、歌の上手さは折り紙つき。本作においても、劇的なスロー・ナンバー③や、情感豊かに盛り上がるブルージーなバラード⑧といった楽曲で披露される、胸を締め付けんばかりのソウルフルな歌唱は実に感動的。まさに唯一無二。 収録曲数が全10曲に抑えられた事で、本編の構成もタイトに引き締まり、多くのファンが「バンドの最高傑作」と推すのも大いに納得のいくハイクオリティな内容に仕上がった、2nd『ANGEL FIRE』と甲乙付け難いメロディアス・ハード・ロックの名盤。