Jim Peterikというと反射神経的にサバイバーの...と出て来てしまうくらいサバイバーにいたときのジム・ピータリックはすごかった。しかし、この方はサバイバーではとても収まらないくらいすごい人なのである。弱冠14歳でバンドを組み、アイズ・オブ・マーチではなんと18歳でビークルという曲ををNo.2に送り出している。アイズ・オブ・マーチ解散後は不遇時代が続くが実はこのときにサバイバーの初期メンバーとなるフランキー・サリバンやチェイスのゲイリー・スミスらと親交を深め、その後の基盤を着々と整えていったのである。後期チェイスではボーカル で参加している。サバイバーを78年に結成、80年にデビューアルバムを出すものの 全く売れず、チェイスでも一緒だったゲイリーとデニスは脱退してしまう。しかし そうしたバンドの危機をものともせず背水の陣で製作したのが予戒(Premonition) である。このアルバムはタイトなハードロック色を強めた作風が確立した記念すべき作品である。そこから小ヒットしたプア・マンズ・サンがスタローンに気に入られ同スタイルの曲アイ・オブ・ザ・タイガー(ファギー・フレデリックセンがバックボーカルで参加)で彼らは一流バンドの仲間入りをしたのである。その後Vital Signs, When Seconds Countとコンスタントにヒット作を飛ばし、Too Hot To Sleepでは有終の美を飾った。サバイバー解散後はアイズ・オブ・マーチの再結成に 参加。そのかたわらさまざまな大物アーチストと曲を共作している。そうした今までの共作、あるいは新作を含め、自らの音楽世界を再構築したのが日本では未発売のJim Peterik and World Stageである。ジムはジョン・ウェットンのソロ作や Two Fires, Kelly Keagy、そして最近ではMECCAでその優れたソングライティング を見せてくれている。私自身はジム・ピータリックがもう一度サバイバーに戻ってほしいという気持ちがあるが、ジム自身はそのことを肯定も否定もしていない。 今後に注目である。
ROCK AMERICA Jim Peterikの最新作となるのがROCK AMERICAである。これは 輸入盤のみでの発売となる。Jim Peterikのソロ作、Jim Peterik and World Stage、と豪華ゲストを交えてのライブショー、テロ犠牲者のためのチャリティーアルバム、THE DAY AMERICA CRIEDの3つの総集編というべきものである。 Jim Peterik and World Stageのライブショーより10曲が選ばれている 1. Eye Of The Tiger: Jim Peterik and Jeff Boyle 2. Hold On Loosely: Don Barnes(38 Special) 3. Sister Christian: kelly Keagy(Night Ranger) 4. I Can't Hold Back: Kevin Chalfant(Two Fires) 5. The Search Is Over: Kelly Moulik and Brian Anders 6. Vehicle: Buddy Guy 7. I've Got A Lot To Learn: Kevin Chalfant 8. Between Two Fires: kevin Cronin(REO Speedwagon) 9. Heavy Metal: Kevin Chalfant 10. Rockin' Into The Night: Don Barnes 1,4,5がSurvivorの曲、2,10が38 Specialの曲、3がNight Ranger の曲。6がIdes Of Marchの曲、7がStormの曲、8はJim Peterikと Kevin Croninの共作曲。9がSammy Hagarの曲となっている。 ちなみにBUDDY GUYはブルース界の大御所。 残りの5曲はTHE DAY AMERICA CRIEDより The Day America Cried: Jonny Van Zant Can't Say It Loud Enough: Jonny Van Zant The Sum Of Our Hearts: kevin Chalfant&Jim Peterik Changed By Love: Don Barnes Long Road Home: kelly Keagy ※Jim Peterik and World Stageで Jim Peterik とKelly Keagyが共作した曲。 アルバムの発売は6月17日予定。輸入盤のみ