DEMONと言えば1stと言われるのですが、今作は1985年にリリースされた4枚目。ギタリスト、メル・スプーナーが1984年に他界。そのテイクを残してのレコーディングなのか詳しいバイオは分かりませんが、クレジットはありますね。そして、その事が少なからず音楽性に影響を与えるのかなと推察も出来るのですが、初期のNWOBHM特有の熱情型サウンドに絡むデイブ・ヒルの塩っ辛いオッサン声に騙されそうになりますが実はメロディはポップな要素が強く、そのニュアンスは2nd以降強くなるのですが、今作ではその面とキーボードを前に出したプログレ要素もアップ、1stのようなおどろおどろしいメタルやエッジの立ったギターを期待すると完全に肩透かしを喰らうし、オッサン声が合うのか合わないのか?気になったら全滅です。でも彼らのカタログを順を追って聴いていると、今作の方向性も後にリリースされる大名盤「Taking the World by Storm」へと続く道と捕えると見えてくる景気も随分と変わってきますね。彼らが本来持っていたポップフィーリング溢れるメロディ、それらを前面に押し出した優しい作風に癒されますね。高尚な音楽性なのですがロック色が少々薄すぎる、そこが評価の分かれ目ですかね。