1993年12月の日本公演を収録したライヴアルバム。 トリオ+Keyという編成でアルバムに比べ、音に厚みが欠けるのは仕方ないとしても 「殿」ならではの粘りのある独特のプレイがライヴ音源で聴けるのは嬉しい限り。 ヴォーカルも思ったより無難にこなしている。 実際の演奏曲順、曲数とは若干の違いがあるののの、オープニングの"Riot" (日替わりで"Cry For Love"だった)はどうかと思う。 やっぱり"We All Fall Down"でツカんで欲しかったし、"Thunder And Lightning"も 収録して欲しかった...というのは贅沢か。でも、アコースティック・ヴァージョンの "Save My Love"はオリジナルの方が良いね。
「フィルに捧ぐ」ということでTHIN LIZZY時代の曲も入っているが、 何と言っても山場は"Still Of The Night"。 アルバムどおりの本人によるプレイは圧巻の一言。
'93年の来日公演を収録したライブ・アルバム。 メンバーはジョン・サイクス(Vo,G)を始め、マルコ・メンドーサ(B)、トミー・オスティーン(ds)、ニック・グリーン(Key)。 結構、厳しい意見も出ているが、個人的にはジョン・サイクスという人間にあまり思い入れがないものの、彼がこれまでに参加したバンドやソロからのベスト選曲的な内容は十分に楽しめる(さすがにTIGERS OF PAN TANGの曲は演っていないが)。 インプロヴィゼーション溢れる演奏もスタジオ盤を凌駕しており、ライヴでろくにアルバムの音を再現できないバンドには爪の垢を煎じて飲ませたいほど。 終盤のジャム・セッションが秀逸な「RIOT」、コーラス・ワークの再現もバッチリの「CRY FOR LOVE」、THIN LIZZYの超名曲「COLD SWEAT」、マルコのベース・プレイが素晴らしい「BILLY」、ジョンの歌唱が素晴らしい「SAVE MY LOVE」、軽快なテンポが心地よい「JELLY ROLL」、ライヴでも勢いを失わない「WE ALL FALL DOWN」、現代に蘇る感動的な名曲「PLEASE DON'T LEAVE ME」、歓声が凄まじい白蛇の超名曲「STILL OF THE NIGHT」、最後はフィル・ライノットに捧げる「DANCIN' IN THE MOONLIGHT」。 完全収録で聴いてみたいと思わせる素晴らしい内容だ。
最近出たジョン・サイクス名義の「BAD BOY LIVE」でもそう思ったけど、この人よくこんな難しいリフ弾きながら歌えるな~って思う。確かにシンガーとしてはフィル・ライノットやデイヴィッド・カヴァデールに比べると存在感は薄いかもしれないが、ライブでの再現性という点で言えばカヴァデールあたりよりもサイクスの方が優れてると思う。しかも、ギターを弾きながら。 本業のギターはやはり最高にかっこいい音出してるしやっぱりギタリストとしては超一流であると感じる。白蛇の「STILL OF THE NIGHT」なんて、そりゃカヴァデールのボーカルには敵わなくてもそれを補うだけの素晴らしいソロを繰り出している!!! あと、個人的に大好きなバラード「SAVE MY LOVE」のしっとりバージョンが入ってるのもポイント高し。