『TURBO』発表後のツアーでの2回の公演から収録された、2作目のライヴ・アルバムです。'87年発表。 スリルや攻撃性という点ではあまりパッとしない内容で、『TURBO』が好きじゃなかった人には辛いかも。JUDAS PRIESTのポップで明るい側面が強く出ています。個人的にはこういう雰囲気も好き。ロックのライヴは楽しめるエンターテイメント・ショウであることも大事です。(ひたすらシリアスで激しいのもありだけど) 1曲目がいきなりゆったりとした「OUT IN THE COLD」から始まるという曲順も評判の悪いところ。でも決して悪いライヴ盤ではないです。かなりの高品質。演奏も歌も手直しはあるかもしれませんが、素晴らしいです。 「BREAKING THE LAW」はライヴ・ヴァージョンを聴いてしまうとスタジオ録音のはかったるくなっちゃうくらいだし、「FREEWHEEL BURNING」を始め、最近のライヴで聴けない曲が聴けるのも嬉しい。パイロ(?)の炸裂する音なんかも、今の日本のライヴでは経験できないから興奮します。 このアルバムでは「THE HELLION / ELECTRIC EYE」が「ELECTRIC EYE」とだけ表示されてますが、ちゃんと組曲になっています。あとリマスター前にあったロブと観客の掛け合い「SHOUT - OH YEAH!」も、リマスター盤では表示されてないけど、ちゃんと入っています。 リマスター盤ボーナス・トラックとして最後に「SCREAMING FOR VENGEANCE」「ROCK HARD, RIDE FREE」「HELL BENT FOR LEATHER」3曲が追加されています。本編と同じ時の公演から収録されたかは不明です。(たぶん別かな) 「SCREAMING~」のライヴ音源は実に貴重で、また出来も良いので、これ1曲だけのためにリマスター盤を買うのもありでしょう。しかし「ROCK~」はロブ苦しそう。
「UNLEASHED IN THE EAST」が「KILLING MACHINE」までの作品によるLIVE盤で、本作は「BRITISH STEEL」から「TURBO」までの作品のLIVE盤、つまり2枚そろえてこの時点でのJUDAS PRIESTのLIVEベストが完成となるわけだ。 しかし、本作は「UNLEASHED IN THE EAST」にあったような緊張感・緊迫感はあまり感じられない。 後から被せられたようなオーディエンスの歓声も気になるし、アルバム「TURBO」収録曲が大半を占める選曲も疑問(「TURBO」は大好きです、念の為)。 やはり「DEFENDERS OF THE FAITH」の後に出してほしかったなあ。 ちなみに「HEADING OUT TO THE HIGHWAY」や「BREAKING THE LAW」では、スタジオ・アルバムには無かったギター・ソロが加えられ、スピードも増している。 豪華なステージ・セットが視覚的に訴えてくる映像版の方がお勧めだなあ、スピード・アップした「DESERT PLAIN」も収録されているし。 こうしてみると批判的な意見ばかり書いてしまったが、良い作品であることは間違いない。
しかし、リマスター盤ってのはやっかいです。ボーナス曲3曲(しかも、いい曲ばかり)の為に買おうか買わまいか....。他のアーティストでもそうだが、リマスター盤出るたびに悩まされる。 音の方はだいぶ違うのかな?本作は妙にこじんまりしたキレイすぎる音と、とって付けた様な歓声が気になる。選曲には"Fuel For Life Tour"時のものとしては文句ないのだが....。もう少しプリーストらしい攻撃的なラフでヘヴィな音を強調したものにして欲しかった。 しかし、彼らは本当にいい曲を書くねぇ。本作は曲の良さに救われたって所か。
「TURBO」に伴う1986年の「FUEL FOR LIFE TOUR」におけるテキサス州ダラスでのライブ音源。 それだけに「TURBO」からの曲が多いですが、僕はこのライブ盤のおかげで「TURBO」の良さを理解することができました。 "Shout Oh-Yeah!"でのロブの見事な煽りっぷりには、いつ聴いても圧倒されます。 収録曲が一部異なりますが、同内容のライブビデオも出てました。現在は、DVD「ELECTRIC EYE」で見ることが出来ます。