このアルバム、前半の「A GRAND DECLARATION OF WAR」からが「VIEW FROM NIHIL」までがPART 2で、それ以降が「IL PRINCIPE(おそらくイタリア語で「君主」などの意味。多分ですが前半が戦争の勃発とそれによる破壊、後半が荒廃した世界と再生がテーマっぽいのでその新しい世界を「統治する者」みたいな意味だと思います…違うかな)」と題されたPART 3なんですよね…
PART 1が見当たりませんが、一曲目のイントロのメロディと「WOLF'S LIAR ABYSS」のラストの曲「SYMBOLS OF BLOODSWORDS」のアウトロのメロディが似ている事から、「SYMBOLS~」もしくは「WOLF'S~」自体がPART 1に当たるんでしょうね…「血塗られた剣のシンボル」なんて、いかにも戦争の象徴として相応しそうな気がします。
複雑でテクニカルで忙しい楽曲は覚えにくいわエレクトロニカ方面に足を踏み入れて全体像に統一感はないわでSATYRICONの4thよりさらにわけ分かりませんが、ジャンルにこだわらなければ、ボーカルものとしてこちらのほうが普遍的な魅力があると思います。 Maniac(Vo.)といえば、ライブDVDにおける変なメイクに自傷パフォーマンスにナイフと豚であってつまりただの狂人ですが、このアルバムの大半を占める声明を読みあげるようなボーカルには堂々とした貫禄があります。素直に格好良い。エフェクトやブラック声もあって、表現の幅は広いです。「completion in science of agony」とか。