レコードが実家にあるため確かではないが確か2ndだったと記憶している。 STORMWITCHの欄でも書き込んだが、とにかくここはVoと作曲能力が思いっきり足を引っ張ってくれている。例えるなら押しの弱く音痴なカイハンセン(彼自体も上手くないと思うが・・・)のようで、最後まで聴くとやっと終わったか、と胸を撫で下ろしてしまうほどだ。ただやりたい方向性は非常に魅力的で“Guardians of the flame"、“A Cry in the city"あたりはいい方向に結果がでていて満足できる。でも8割はまるで滝に打たれるかの如く我慢をして聴かないといけない。今はCDで飛ばせるからその辺は楽になりましたね。
83年発表(12月発表のEPの6か月前ということなので、6~7月頃の発表と思われる)の2ndアルバム。 米国内では単に「VIRGIN STEELE II」というタイトルで発売された。ファースト同様、ジャケも米国と欧州で違うようだ。 デモとして制作されたデビュー作を経て、演奏・サウンド・作曲面すべてで向上が見られる。 前作のロック系の曲が70年代的な匂いが強かったのに比べ、本作ではNWOBHM的な攻撃性・突進力が加味されている。 一方でキーボードのフィーチュアされる曲が多くなり、それに伴い劇的要素も増した。 前作ではほとんどがジャックとデヴィッドの共作だったが、本作は分業体制になりつつあり、作曲クレジットによって音楽スタイルがはっきり違うのがおもしろい。 デヴィッド単独作曲のものは、1曲目「Don't Say Good-bye(Tonight)」はメロディックなメタル、中盤の「Birth through Fire」はキーボードによる序曲インスト、 ラストの、パッヘルベル作曲の余りにも有名なクラシック「カノン」をモチーフにした「A Cry in the Night」は"やったもの勝ち"のバラードの名曲。 二人の共作の「The Redeemer」「Guardians of the Flame」はヘヴィなエピック・ソングで本作のハイライト。前者は中近東風でオイシイ。 残りの5曲はジャック単独作曲のもので、ほとんどがヘヴィかつワイルドなロック曲だが、一部にはアメリカン・メタル的なメロディの萌芽も見え隠れする。 全体としては、とにかく前作からのレベルアップが明確に感じ取れる。 それでもまだ次作以降の諸作の方が良いと思うし(ヴォーカルは次作以降も順調に進化)、入門者には別の作品から試すのをオススメする。 1stと2ndの曲をリメイクした「The Book of Burning」というアルバムも2002年に出しているし、「発掘」をするのは後からでもいい。 だが、やはりこの個性、存在感は大したもので、リメイク版よりも本作を溺愛する人がいるのも頷ける好盤であるのは間違いないだろう。 ジャック・スターのクレイジーなギターの担った役割は大きかった。 CD化に際し、EP収録のアルバム未収録曲3曲とインタビューを追加。 それに加えて1990年12月のライブテイク1曲(未発表曲のブルーズ曲で、ギターはジャックの後任のエドワードで他のメンバーは2ndと同じ)も収録。 そのためブックレットにはエドワードを含んだ編成での写真も複数載せられていて、これはジャックが怒っていそうで心配である。