前作で往年のスタイルに戻しつつあったが、本作の1曲目「SUNLESS DAYS」を聴いて「またヘヴィ路線か?」と疑ったものの、これがヘヴィなギターリフとヴォーカルラインのハモリが絡み合ったなかなかの出来栄えの曲。 続く「LITTLE GIRL」もリフがZEPPELINぽくてよいし、「EVERYBODY NEEDS(TO BE WITH SOMEONE)」は爽やかでキャッチーな好曲。 「GOODBYE MY FRIEND」はドンがピアノの調べをバックに伸びやかに歌い上げるバラード。 「HEART FULL OF SOUL」でフックのきいた歌メロを聴かせ、今作のハイライトといっていい疾走曲「UNDER THE GUN」へと続き、アコースティックギター中心の「I'VE FOUND」で本編終了。 ボーナストラックの「DANCIN(THE IRISH SONG)」なども本編に入っていても遜色のない出来。 本作は楽曲もよく、決して悪いアルバムではない。 しかし、まるでドンのソロアルバムのようで、ジョージがいた頃のスリリングさは殆ど皆無。 ジョン・ノーラムも自己主張しきれていない(させてもらえない?)気がする。