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IMAGINOS (1988年)
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IMAGINOS
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解説 - IMAGINOS
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. クーカイ ★★ (2002-12-21 00:36:00)

'88年発表。BOCがクトゥルー神話にがっぷり組んで世に放った、最高のコンセプトアルバムである。
全体のムードとしては、'80年代半ばの低迷期を吹き飛ばすかのような重厚なつくりになっている。どの曲もBOCらしい少しひねくれたポップセンスが伺えるハードロックだが、中でも④は気に入っている。加えて⑥であの名曲「ASTRONOMY」をテンポアップし、ビートをきかせてリメイクしているのが興味深い。なかなか格好良いのだ。やはり良いメロディを持つ名曲というのは、いかなるアレンジを施しても名曲たりえるのだと感心した次第である。
この作品が復活の起爆剤にならなかったのが、なんとも惜しい。間違いなく傑作である。




2. YOUTH ★★ (2003-01-04 21:58:00)

B.O.C.の長い歴史の中でもこのアルバムはバンド屈指の作品と言えます。
コンセプトであるからとか永遠とさえいえるクトゥル-伝説だからとか、(確かに意欲作であるのは間違いないですが)特別なスタンスを抜きにしてもじゅうぶんにB.O.C.サウンドを楽しめます。
しかしどのようなモチーフと言えどもしっかりと彼らのオリジナリティにしてしまうのは流石ですね。(そういえば“GODZILLA"のような曲もB.O.C.として違和感なく聴けましたっけ)
B.O.C.はHM/HRのスタイルは様々でバンドも星の数ほどある中で唯一無比の存在として欠かすことはできないはずですし、この一枚はもっと語られて然るべき作品だと思います。



3. Kamiko ★★ (2003-09-05 22:17:00)

タロットの呪いのような名盤を輩出して、その路線では全く他に引けを取らないはずなのに、今作は様式美メタル。たぶんコレで離れたファンもいるかも。
しかし、ボク自身はコレがBOC史上最高傑作と信じてヤマないです。
非常に作りこまれ計算され尽したアレンジには全く隙がないです。
ピアノを前面に出した非常に美しい作品ながら、妙にホラーテイストを感じさせるのが大きな特徴で、今までに培ってきたポップ性をも同居される音楽性には感服です。
全てが名曲と言えるだけの曲ごとのクオリティもさることながら、作品全体のコンセプトから外れる曲がなく、一本筋の通ったストーリー性を感じさせます。
ライヴ盤などで聴けるBOC本来の骨っぽさの魅力は他作品が上だとしても、様式美サウンドの中でもトップクラスの作品を聴かせてくれた本作はボクにとっては聖盤ですね。




4. せーら ★★ (2005-07-23 16:41:00)

元々は脱退したメンバーのソロ用の曲だった/録り直しの作業で発売が延びに延びた、等、色々と苦労があったらしい作品。
ドラマティックで全曲必聴と言える素晴らしい内容。
このまま埋もれさせるには全く惜しい。というかBOCの存在自体、日本では認知度が極端に低いですからね...。困ったもんだ。




5. 堕天使ひで ★★ (2006-08-03 18:31:00)

オカルトテイストとポップ感覚のブレンドが絶妙。
彼らの作品の中では、もっと受けてもいいと思うんですが・・・。
あと、ジャケ見るたびに何故かグーニーズを想い出します。



6. アウトランダーズ ★★ (2008-03-29 15:39:00)

今年になってやっと再発されました。
元メンバーだったアルバートブッチャー(ds)のソロ作になるはずだった異色の作品だけどそんな事は関係ないとばかりにお得意の"内に潜む狂気"を表現した実にBOCらしいアルバムになっている。
全曲5分以上の重厚感のある内容でまったく隙が無くHM/HR界に数あるコンセプトアルバムの中でもトップクラスの出来。
こんなに素晴らしい作品が長い間廃盤だったなんて・・・
この作品こそ本当に隠れた名盤といえるのでは。




7. 火薬バカ一代 ★★ (2008-04-08 23:08:00)

個人的に、初めて聴いたBLUE OYSTER CULTのアルバムであり、同時に、BOCというバンドに
ハマる切っ掛けともなった、'88年発表の傑作11thアルバム。
そもそもは、8th『FIRE OF UNKNOWN ORIGIN』を最後にバンドから脱退した才人ドラマー、アルバート・ブーチャードの
ソロ・アルバムとして制作された作品が、彼のバンドへの復帰に伴い、結局、BOC名義でリリースされる事となったわけだが、
そうした紆余曲折にも関わらず、これまでBOC史に残る、数多くの名曲の誕生に関与して来たアルバートのアイデアが
叩き台になっているだけあって、その内容は流石のクオリティ。『オカルト宣言』のドラマ性、『SPECTERS』の美しさ、
そして『呪われた炎』のキャッチーさを併せ持った作風は、70年代の名盤群と比較しても、全く引けを取らない
素晴しい出来栄えを誇る。特に、美しい③辺りからいよいよエンジンが掛かり始め、本編のハイライトと言うべき
ドラマティック極まりない名曲⑤以降の展開は、グウの音も出ない程に完璧。また、これらの楽曲に共通するのが、
アルバート・ブーチャードと共にバンドへと復帰を果たした天才キーボーディスト、アラン・レニアーが奏でるピアノの調べが、
大々的にフィーチュアされている点で、彼が奏でる、流麗且つ、指の隙間から零れ落ちていくような繊細なピアノ・サウンドが
もう好きで好きで堪らない・・・という個人的な贔屓目を抜きにしても、そのKeyプレイはただ美しいだけでなく、
美しさの裏に潜む狂気や禍々しさをも描き出し、BOC独特の捩れた美意識の演出に、大きく貢献しているように思う。
クトゥルー神話を元ネタに、無限の力を持った邪悪な使者「イマジノス」が、歴史の裏で暗躍する様を描いた
コンセプト・アルバム・・・という、何やら難解そうなストーリーは脇に置いても、単純に名曲が数多く揃った、
恐ろしくドラマティックな作品として楽しむ事が出来る逸品。BOC入門編としてどうぞ。




8. カッター ★★ (2008-04-20 01:40:00)

コレを聴く時の気分は、映画鑑賞のそれによく似ている。目を瞑れば、視覚効果も補ってくれる、そんなドラマティックな楽曲。
隠れるべきではない、隠れた名盤ですね。個人的には、自らのバンド名を授けた曲で、絶頂を迎える。



9. はっちゃん ★★★ (2012-05-01 14:38:06)


レコード会社の思惑により、ほぼ解散状態だったBOCがシレッと再集結。

とんでもなくハイクォリティ!常軌を逸した美しさ!! なんという完成度!!!
前作「CULB NINJA」とは真逆のベクトルで製作されたBOC史上最高のドラマを盛り込んだ名作です。
クトゥルー神話はMETALLICAをはじめ、多くのHM/HRバンドが取り組んできたテーマですが
BOCは年季が違います。

中でも「THE SIEGE AND INVESTITURE OF BARON VON FRANKENSTEIN'S CASTLE」の
劇的な構成に圧倒されますね。マジで涙が止まりません。このバンドのファンでよかった。
リリース直後、ソッコーで入手して以来、毎日幾度となく聴いてきましたが未だに飽きることなく
感動できるってスゴイことだよなあ。

でもこの作品、彼らの作品中では異形のアルバムであることは確か。
製作の背景、サウンド、コンセプト 70年代後半から前作までのBOCを考えると
「おいおい、どうしちゃったの?」という嬉しい困惑と「やっと己の資質を純粋培養できたか!」
という納得の思いが僕の中にあり、対外的にも一連の彼らの作品群とは異なる立ち位置に
存在する作品だと思います。

これって今現在、廃盤なの!?
オイっ!レコード会社さんよ、目先の儲けばかり追わずに後世に残るような素晴しい作品を
リイシューしてくれよ!頼むから!!




10. 失恋船長 ★★★ (2020-11-15 18:49:01)

今となっては、古くからあったアイデアをアルバート・ブーチャードが暖め過ぎて機を逃した為にお蔵に成りかけたマテリアルをBOCの名の下に復活させたと言う裏話もあるコンセプト作。
そのもとはサンディ・パールマンのアイデアなのだが、バンドに見切りをつけ勝負を賭けたアルバート、1984年には完成していたアルバム。しかしL.Aバブルを目前としていた時代に、こういった玄人好みのサウンドに二の足を踏むコロンビアレコードの判断もあり、お蔵入りとなった。
そこに実質、解散状態にあったBOCの復活劇に結びつけるには丁度良い素材でしょう。古くからあるアイデアだけに、妙な色気はない、むしろ全盛の音源と比較しても遜色のないクオリティを誇示しており、BOCの名の下にリリースされるべき一枚へと仕上がっています。
どこまでアルバートが仕上げたものに、後から来たメンバーが関与したかは分からないが、けしてアルバートのソロ作が途中からBOC名義に変更した、いわく付の作品ではありません。アルバートがしたためたデモをレコード会社に却下され為に、サンディ・パールマンのアイデアの元、実質解散状態のBOC名義で復活と言うウルトラCが行われたのです。
ちなみに、現在はアルバート・ブーチャードヴァージョンも出回っているので、マニアなら確認するのが一番でしょう。でもデモ音源ですので、やはり今作の方が完成度は高いですよ。

個人的に、BOCの作品としてリアルタイムで触れた初めての作品。初期の音源は聴いたことあるが、血気盛んな思春期真っ只中のワタクシには、ポップ過ぎる、どこがメタルやねんの一言で終了。今作を紹介された時も、鼻にもひっかけない薄いリアクションでした。
でも、この不気味なジャケが何とも言えない雰囲気を醸し出し、眺めるほどに聴きたい衝動にかられ再生。聴き進むにつれ、ミステリアスな世界観にグイグイと引き込まれ気が付けばリピートと、なんか分からんが凄いぞと感動、そして少しだけですが大人の階段を上った気分を味わいました。

自分たちのカラーを持つバンドの強み、このひんやりとした感触、漆黒の闇に怪しく光るクリスタル、このグループには、形容しがたい魅力がありました。
その要因は、鍵盤奏者のアラン・レニアーの存在がギラリと光るのですが、禍々しくも美しい邪神の宮殿、そこに迷い込んだリスナーは、語感を研ぎ澄まし、この世界と対峙するしかありません。ご機嫌に楽しむ娯楽作品ではありませんが、知性溢れる音楽性に触れるのもお楽しみの一つでしょう。

個性は発揮しつつも聴きやすい、ジャンル不問で楽しめるIQ高めのロックサウンド、70年代のBOCは古すぎると敬遠しがちなライトリスナーにこそ勝負して欲しい入門編にうってつけの一枚ですね。



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