「OPERATION:MINDCRIME」と「HEAR IN THE NOW FRONTIER」 例えば、このアルバムをハロウィンでたとえるなら、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」と「CAMELEON」の違いになんとなく似ている。 別にこのアルバムは悪いとは思わない。最初は聞けなかったけど、聴いていくうちに「結構聴けるじゃん!」みたいになった。更にQ2Kを聴いた後に聴くと何の違和感もなく聴けます。ファンならもう少しは耳を傾けてもいいんじゃないかな。 まず前作と違うのが音質。前作までの奥行のあるセンスのいいどこか知的で繊細でプログレッシブな音作りがこの作品では感じられない。感じられるのはアメリカの土臭さ。 Promised Land以前の曲を何百回と聴いてきた私にとってはこの音質が最大の欠点で、このアルバムが出た当時本当に信じられなかったな~。「なんじゃこれ~?!?!」だった。とてもQUEENSRYCHEとは思えなかった。思いたくなかった。この作品に馴染むまでは結構時間が掛かりました。っていうかこのアルバムのツアーでのブートのライブビデオを見てからこの作品が好きになったのかな(多分)。ライブ盤を見たり聴いたりすると昔の曲とそれほどかけ離れてないな~みたいに感じますよ。 しかしQUEENSRYCHEを始めて聴く人は絶対に買ってはならないCDではある。 「これがQUEENSRYCHEか?」なんて思われてしまうのが怖いから(納得してくれれば別にいいけど)。そうなってしまったら、その人はきっと他のアルバムを聞こうとはしませんよね。 これは進化するバンドの悩みだね。 許せないのは、クリスデガーモ。ジェフテイトという奇才なシンガーがいるにもかかわらず、クリスが1曲歌っているという事。歌うのならソロアルバムでも出して歌いやがれ!!(下手じゃないけどね) ここからQUEENSRYCHEの退化が始まった?
う~む、やはりこのバンドのこれ以前との変貌ぶりはすさまじいものがありますな。 ジェフテイトお得意のハイトーンヴォーカルもほとんどこのアルバムでは聴けません。 が、別に言われてるほど悪くないじゃんと思える。「SIGN OF THE TIME」「spOOL」は名曲といっていいんじゃないかなと思うし、全体的にもよくよく聴いてみれば駄曲は意外に少ないことがわかる。 たしかに『OPERATION:MINDCRIME』『EMPIRE』あたりとは全然違う音楽性になってしまったが、これはこれで別物と捉えれば悪くはないんじゃないでしょうか。 この音楽性の変化をみんな最初はこれにて脱退するクリスデガーモのせいにしたらしいが、次作『Q2K』でも音楽性がほとんど変わってないことからなにもクリスだけが悪かったわけじゃなかったっぽいですよね。