2002年11月26日、American Recordingsよりリリースされた3rdアルバム。
2002年の初頭にデモ段階のこのアルバムのMP3がインターネット上に流出した。この音源は『Toxicity II』とされ、バンドの前作『Toxicity』(邦題は『毒性』)との関連を示唆するものであった。バンドはこの事態に遺憾の意を表明した。
『Toxicity II』ではこのアルバムとは異なる曲タイトル、アレンジ、歌詞、ヴォーカルメロディが聞かれるが、Daron Malakianによるバッキングヴォーカルは一切付いていない。このデモに収録されていた"Virginity" ( "Cherry"または"Virgin Tea"となっている場合もある), "Outer Space" (同じく"Fortress"とも)の二曲は最終的にボツとなり、このデモには存在しなかった"Fuck the System", "Ego Brain", "Roulette"の三曲が完成版には追加された。
「このアルバムを盗め!」という意のアルバムタイトル、および手焼きのCD-Rを模したカヴァーアートはこうした事態を指すものであると同時に、アメリカの反体制政治活動家Abbie Hoffmanの『Steal This Book(この本を盗め)』へのオマージュでもある。"Fuck the System"は同名のHoffmanの初期のエッセイについての曲である。
メディアではアルバムの多くがB-Sidesやアウトテイクであると報道されていたが、バンド側は「Steal This Album!のマテリアルはToxicityと同等のクオリティだ」と主張しており、Serj Tankianも「アルバムの連続性・流れにそぐわないから外されただけだ」とコメントしていた。
全米15位を記録し、アメリカだけで100万枚以上を売り上げている。
Producer:Rick Rubin, Daron Malakian