我らがゲイリー・バーデン参加アルバム。 彼らのアルバムの中では、捨て曲の多さとその捨て曲のどうしようも無さからクォリティの低いアルバムとされていますが、 やはり手が伸びてしまうのは、多分俺が無意識的なゲイリー・バーデンの大ファンだからであろう。 別に透明感のあるボーカルが絶対条件であるわけでもなく、 音楽的なマッチングとしては、MSG同様悪くないと思っている。 Don't Be Afraid of the Dark Bring on the Night Welcome to My Hollywood Victory Only the Children Cry この辺りは彼らの代表曲の中に並べても見劣りしないでしょう。 Bring on the NightのPOPさを抑えて哀愁に振ったようなメロディラインはMSG時代から通じるゲイリー節と言え聴き所。
もちろん彼らの傑作といえば『A CRY FOR THE NEW WORLD』や『TIME TELLS NO LIES』といった泣きメロ満載のアルバムであるわけですが、ちょっと本筋から外れたこのアルバムも捨て難いのです。 らしくないいくつかの曲がアルバムを散漫にし、ヴォーカルが評判の悪いゲイリー・バーデンということで、ファンには辛い作品かもしれません。 でもどうしても憎めない。いやそれどころか、実はPRAYING MANTISのアルバムでは最も聴く回数の多い作品だったりします。 ずーっとマンティス節じゃ飽きちゃうところを、雰囲気の違う曲がほど良く気分転換させてくれるせいでしょうか。
正直言って、テンプスのカヴァー③を除けば(バンド側も、入れたいのなら曲順的に最後にボートラとして入れるべきだった)文句のつけようもない名盤でしょう! 上のひょうすべさんも書いておられますが、③以外は全て名曲or佳曲なので事実上捨て曲ナシです。しかも音質良しアレンジ良しで、ゲイリーのヴォーカルも力を抜きつつココロを込めて歌ってる感じで胸を打たれます。全曲歌謡曲的なお約束メロディじゃなきゃ満足できない人はともかく(上のうにぶさんも書いてらっしゃるように)、このアルバムはゲイリー・ムーアで言えば「AFTER THE WAR」のような“クオリティの高い楽曲だらけで、かつ曲調が適度にバラエティに富んだ名盤"である。
一回がっかりしてからもう一度聴くとV字回復が大きいという、結構ありがたいアルバム。 このバンドの場合、その音楽性以外に愛される要素として「何となくメンバーのおっさん臭さ」が挙げられると思いますが、そこにあのどこか憎めない気のいい親父、ゲイリー・バーデンが加入したわけで、本作は魅力倍増となっております。適度に低いコーラスとか、本当おっさんの魅力って感じ。 さすがにメジャー化を図っただけあって、ミドルテンポやバラード系の曲の出来はマンティス史上でベストかもしれない。ブルース・ビスランドのドラムもベストかな。 テンプテーションズのカバーがどうしても人気無いみたいだけど、僕は大好きです。 「WELCOME TO MY HOLLYWOOD」はさすがのマンティス節。センス良いなぁ。