妙に評価が高いですね……。驚きました。 いや、悪い作品だとは思いませんが。いかにジャケットと帯の文句が謎でも。 「Spellbound」「Blood on Your Hands」「Black Widow」以外は、飽きさせなくなったVISION DIVINEという印象で、取り立てて言うべきこともないかと。これを単なる興味以外でわざわざ選んで買うべきリスナー層があるのか疑問でしたが、上の書き込みからすると、そうでもないようですね。 曲単体の評価も高い「BW」について少し。 構成が凄いです。違う曲を3つ繋げたような強引さながら、それで成立している辺りが。リリース当時のメタル仲間に聴かせたら、一様に笑いは取れましたが……。これを"正統派"と銘打って良いのでしょうか?
MIDNIGHT SUN の『Nemesis』での活躍で知られるMagnus Karlsson(guitar)が率いるバンドのデビュー作。 メンバーはRickard Bengtsson(vocal)、Kristoffer "Doffe"Andersson(drums)、Par Wallmark(bass)の四人で構成されているが、アディショナル・ミュージシャンとしてMIDNIGHT SUN のメンバーであるJonas Reingold(bass)、Jaime Salazar(drums)が参加している。正直なところ、このバンドの音楽性は説明するのは難しい。所謂メロディック・スピードメタルと呼ぶにはプログレッシブな要素もあるし、また速さに重点を置いているわけでもない。勿論、速い曲もあるがあまりに多彩な音楽性で既存の何かに当てはめることは不可能。まるでファイナルファンタジーなどのRPGを彷彿とさせる最終ボス戦でのBGMのような劇的なソロ・パートが悶絶必至の「Black Widow」は本作において一番のインパクトを誇る名曲。次世代のギター・ヒーローであるMagnusKarlsson(guitar)のネオ・クラシカルなプレイは注目に値するところですが、それだけではなくシンプルで印象に残るリフを聴くとその潜在能力は計り知れない。またこのバンドの楽曲で重要な役割を果たすのがキーボードで特に「Blood On Your Hands」でソロの後に挿入されるフレーズがさらなる感動を演出しています。そしてもう一つ述べておきたいのは演奏がテクニカルで展開に凝った楽曲であってもフックのあるメロディは忘れていないという点。むしろキャッチーで強力なのが素晴らしい。