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叙情/哀愁
BLUE OYSTER CULT
CULTöSAURUS ERECTUS
(1980年)
1.
Black Blade
(4)
2.
Monsters
(9)
3.
Divine Wind
(5)
4.
Deadline
(8)
5.
The Marshall Plan
(4)
6.
Hungry Boys
(6)
7.
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(5)
8.
Lips in the Hills
(4)
9.
Unknown Tongue
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Unknown Tongue
コメント・評価
Recent 50 Comments
1.
クーカイ
★★
(2003-06-03 06:21:00)
'80年発表。架空の恐竜(?)であるカルトサウルス・エレクタスをアートワークの主題にし、ナメクジの大親分かつろくろ首のご先祖的な雄姿を視覚化しつつ、タマゴの化石や頭蓋骨をでっち上げた楽しさ溢れる1枚。
音的には『FIRE OF UNKNOWN ORIGIN』の前作にあたるため、『FIRE・・・』と共通するキャッチーなメロディを持つ楽曲が主体となる。'80年代初頭の作品なので、あの妙に安っぽいシンセサウンドが若干時代を感じさせるのだが、メロディとアレンジがいかにもBOCなので逆に「味」となっている。
1曲目の「BLACK BLADE」の作詞はマイクル=ムアコックが担当。この人はかの異色ヒロイック・ファンタシーの名作であるエルリック・サーガの作者。「BLACK BLADE」(黒き剣)とは主人公エルリックの愛剣かつ忌むべき存在であるストームブリンガーのことである。要するにSF作家に作詞を依頼したってこと。
笑ってしまうのが5曲目の「THE MARSHALL PLAN」で、曲の途中にあっと驚くワンフレーズが挿入され一瞬ギョッとする。ヒントは「マーティン=バーチ プロデュース」。
「BOCって何聴いても良いねえ」と改めて思わされた1枚。
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2.
火薬バカ一代
★★
(2008-04-23 21:28:00)
NYにて、ビクター・ヴァン・パールマン教授によって発見された、幻の大恐竜カルトザウルス・エレクタスの
復元図をジャケット・アートワークに用いた、'80年発表の7thアルバム。
明るく、ポップでコマーシャルな作風が、「血迷った」とファンからエラく不評を買った6th『MIRRORS』
(個人的には愛して止まないアルバムなんだが)の出来を反省したのか、名手マーティン・バーチをプロデューサーに起用、
前作から一転して、へヴィ・メタル然とした疾走感や重さを取り戻した内容に仕上がっている本作。
「エターナル・チャンピオン」シリーズ等で知られる、SF作家のマイケル・ムアコックが歌詞を提供した
(というかエリック・ブルームの話だと、一緒に食事した時に「歌詞を書いたんだけど、使ってくんない?」と
いきなり渡されたらしい)、重厚でスケールの大きなOPナンバー①からして、その傾向はハッキリと表れていて、
他にも、ダイナミックな曲展開が魅力な(↑の方同様、例のフレーズにはちょっと笑った)⑤や、軽やかに疾走する⑥などを
聴くにつけ、このアルバムが、折からのNWOBHMムーブメントに沸くイギリスで高く評価され、ヒットを記録したという話も
大いに納得が行くというもの。ジャケットのユーモア・センスも、何となくイギリス人の好みっぽいし。
また、その一方で、アコギを用いたソフト&メロウな④、ドラマティックなピアノの調べが印象的なラスト・ナンバー⑨を筆頭に、
『SPECTERS』『MIRRORS』の頃を思わせる、メロディへの拘りも随所で確認でき、決して、へヴィ一辺倒の大味な作品に
なっていない辺りがニクイ。特に、サックスをフィーチュアしたジャズ風味の前半を経て、後半は劇的且つ華麗な疾走へと
転じる②は、BOCというバンドの美点が余すところなく表現された、彼ら屈指の名曲の1つではなかろうかな、と。
BOCのアルバムの中ではイマイチ影の薄い作品ながら、聴き応えは十分。
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3.
夢想家・I
★★
(2013-01-02 20:54:33)
'80年発表の7thアルバムです。
輸入盤で購入したのでアートワークのコンセプトは↑の方々のコメントで知りましたが、そうした遊び心は音の方にもしっかりと表れていて、例えるなら彼等の代表曲 "Godzilla" の持つユーモラスなムードをアルバム全体で表現した感じと言えそうですが、前作よりもハードさを取り戻したサウンドと相変わらずメロディーを重視した曲作りに彼等の本気がうかがえます。
アルバムの顔になるような決め手の一曲に欠ける為、確かに若干地味な印象ではありますが通好みの隠れた名曲が多い作品だと思います。
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4.
人間そっくり
★★★
(2014-07-19 01:51:16)
問題作&代表作と世間では言われている二枚に挟まれて、日本ではいまいち知名度の低い本作。
前作「ミラーズ」に劣らない良曲ぞろいの好盤としてどちらもオススメしたい。
今回パールマンが画策したのは、この頃米国でのマネジメントを受け持っていたBlack Sabbathのサウンド面を蘇らせた男、「マーティンバーチ」をBOCの新たなプロデューサーとして迎えることだった。
第三期以降のパープルや初期ホワイトスネイク・レインボーのプロデュースで名が知られていたが、ロニーサバスやBOC の後はアイアンメイデンとの仕事で語られることが多い人物だ。
(更にパールマンはサバスとBOCで「ブラック&ブルー」ツアーなどと銘打った興行を行う。)
イギリス人プロデューサーとのタッグはうまく機能し、ヘヴィさを取り戻しながらもユーモアが随所に感じられる点は↑の皆様御指摘の通りだ。
余談:BOCのジャケットにはいつも何処かに例の変形鉤十字が描かれている。
CDサイズでは判りにくいが、本作ではカルトサウルスの側を飛ぶジェット機にそのマークが。
そういえば、いまだに「スペクターズ」のジャケットからは発見出来てないのだった。要らんことを思い出した…。
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5.
失恋船長
★★★
(2024-04-23 12:24:27)
前作の失敗を受けハードさが復権した意欲作。彼らの遊び心も満載と何が飛び出すか分からない仕様のアルバムとなっている。①②という流れはスリルとファニーさが混同しているが、実に親しみやすく初期の頃のサイケな色合いもねじ込みつつ分かりやすいポップセンスを遺憾なく発揮、そのあとに出てくる③が効いている。
80年代という時代も見据えた先取りの感性、ある意味、前作よりも聴きやすいと思っている。エネルギッシュな二本のギターは当時としては派手な部類に入る。ソングライティング力の充実。けして突出した歌の上手いメンバーがいるわけでもないのに、担当する曲では自由奔放にロックな歌声で聴き手を楽しませてくれる。
最初は派手さに驚くが、聴きすすめると、このバンドの持つインテリジェンスな面が随所に設けられており、前作では押さえたロックな独創性をよりいっそう剥き出しにしてきた。
イマイチ、日本では人気の無いバンド。まぁ女子ウケするメンバーはいないから仕方が無いのかも知れないが、玄人好みのサウンドを常に提示してきた彼ら、80年代の幕開けに相応しい作品を世に出してきましたね。
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