'03年発表。題名のとおり今年の3月3日に行なわれた、武道館公演を収録したライヴ盤。 CD2枚組みで収録時間は約2時間20分。ライヴ盤といえばすでに『LIVE ON TWO LEGS』('98年発表)が存在するが、もし彼等のライヴパフォーマンス未体験の方が居たら、やはり本作がお勧め。 個人的には本作における最も美しい部分は6曲目『DISSIDENT』から9曲目『GIVEN TO FLY』までの流れである。特に7曲目『LOVE BOAT CAPTAIN』は感動的だ。以前『RIOT ACT』の項で"特に突出した楽曲が存在しない"みたいなことを書いたが、訂正する。この曲は(他の曲もだけれど)素晴らしい。 また、以前『DISSIDENT』の項でライヴ盤大量リリースについて批判したが、それも撤回したい(というか保留にしたい)。なぜかというと本作の成立する背景がえらいことになっているからだ。なんと最近の彼等は全ライヴを録音し、ネット上で注文を受けるとMP3ファイルに落とした音源を配信、後にCDを送付するということをしているらしい。要するに自分が行ったライヴが「凄い良いライヴだったな」と思えば、その音源(CD)が入手できるのだ。これはファンにとっては夢のような話だろう。前述したライヴ盤の大量リリースがこのようなファンを重視した行為(単にブートレッグ対策というのではなく)なのだとしたら、それは高く評価してよいと考える。 ただし、ネット上での音源の配信と作品の発表というのは(おそらくこれからはこうした形が主流になるとはいえ)、まだ試験的な段階と言え今後注意を払って見守っていく必要がある。そのような意味で「保留」。 いずれにせよ、本作は非常に出来の良い高品質のライヴ盤であることは疑いない。