全1曲40分弱のアルバムという事で、YESやGENESIS等、往年の70年代プログレ大作主義をデスメタルでやってみたかったらしいですけど・・・「同じ事を試みて他のバンドは失敗したが、俺たちは成功した」とライナーノーツで自画自賛してますが、正直、聴き終えて出て来た言葉は、「どこがやねん」。 確かにデスメタルリフの一つ一つは格好良いし、叙情パートもメロディックで文句ないんですが、その繰り返しが40分続くどうにも一直線な内容。例えば(素人考えですが)、ゴシックパートやドゥームパートを盛り込んだり、ハードコアや正統派ヘヴィ・メタルの要素を入れるとか、「デスメタル」というジャンルに収まる「ドラマティックな大作」や「壮大な物語」は出来ると思えますが、そういった多様性は、はっきり言って皆無。 ドラマというより、幻覚としか思えないぶっ飛んだ物語性に強引に納得・感動させられるGENESISの「SUPPER'S READY」や、複雑・緻密・技巧的極まるアレンジな上、壮大極まるユートピアとして成立しているYESの「CLOSE TO THE EDGE」などとは較べるべくもないが、前半のフレーズが頻出する後半はそれなりに楽しめた。 OPETHのMikael Akerfeldtがゲスト参加している。
Edge of Sanityの最高傑作といわれたら、自分は迷うことなくこれですね。個人的にいままで聞いた2000枚くらいのデスメタルとプログレシッブのアルバムの中で一番気に入っている作品です。一曲40分もありますが、自分は普段からアルバム全体を一曲と捉えて音楽作品を聞いているので、10分くらいにしか感じられませんでした。緻密に構築されたプログレシッブメタルであるだけでなく、メロデスの叙情的な要素もあるから、何回聞いても飽きません。良いところ取りにほどほどかあるわと言いたいくらいです。ギターとベースの音作りもユニークで、彼らにしか出せない音だと思います。