オランダのGothicグループの1st。メンバーの音の嗜好が相当多岐にわたってるのと、Voが本格的に声楽を学んでいる事から、既存の音とはちょっと違う感触を感じます。強いて似たタイプを探すとすれば、スイスのLACRIMOSA辺りに近いかも。また、メンバーでアルイエン・ルカッセン関連の音を気に入ってる人がいるので、同郷ですし、何らかの影響はあるカモです。 弦楽器と打楽器によるオーケストレーション、大仰なクワイアの導入、そしてこれまたドラマティックな女声Vo、ブラック風わめき声とDeath声の掛け合い、それらが大きな展開を持ち、クラッシックに相当インスパイアされたと思われる劇的なメロディーの上でシステマティックに絡み合っている様です。6曲目(Tacade Of Reality)のような激しく走る曲も、重厚さを湛えています。何か座り仕事の時にBGMで流すのもよし、集中して一音を大事に聴くのも良し、良いサウンドと思います。 気になるとすれば、歌詞のメロディーへの乗せ方かな。ただ文章を音符に「乗せているだけ」という感じがしなくもないです。英語圏で違和感無く売れれば、この心配も僕だけの杞憂に終わりそうですが、はたして・・・?