1989年発売の衝撃のデビュー作。90年代のアメリカがNirvanaなら、UKはThe Stone Roses。 The Smithなきあとの閉塞したUKロックシーンを打ち破って新しい時代を切り開いた重要な一枚。 ①I Wanna Be Adored(崇拝されたい)、当時は新人離れしたその大胆な歌詞にびっくりさせられた。 それだけではない。⑥Elizabeth My Dearでは英国王室批判、アナーキーな香りがぷんぷんしている。 ドラックがらみの④⑦、とくに⑪「僕は復活、僕は生命そのもの」と歌ってキリスト教までも批判した。 音楽的にはサイケデリック、初期のバーズに近く、とにかくメロディがきれいで、精神的にハイになれる。 ロックファン必聴の名盤です。
Kid Aの偉業を頑なに認めようとしないNME誌が崇めたてているのがこのアルバム。 The Smiths,Joy Division,The Cureと連綿と続く陰鬱UKロック史の片棒を担がされる羽目になったが彼らはそんなに不健康じゃなかったらしく、次作でビルドアップ。晩年になって鍛え始める腺病質の作家みたいで如何にも不釣り合いな感はありましたが、そちらも名作。 ジョンの透明なギター音像とリズム帯の一体感が凄まじいです。『Made of Stone』必聴。