“Carry On Wayward Son"の余韻も覚めやらぬうちに流れてきた泣きのイントロで、私はKANSASについていこうと決めた。とにかくギターが泣き、Steveが歌うバックでは静かだが確かな存在感を持ったアコースティックなギターが曲を彩る。そしてキーボードの短いソロの後の明るさを見つけたようなギターソロ。その後も曲は展開していく。歌詞は自分の心と外界とを隔てる壁について書いたものであろうか、非常にこれも哀愁を誘う。「壁を越えたところに希望はあるのだ」と言っているのだろうか、聴いていて非常に力が湧くのだ。PINK FLOYDがマイナスの啓蒙主義ならば、この曲はさながらプラスの啓蒙である。聴いていて涙が出そうになってしまった。もう一回、いや百回聴かねば。