1992年発表のDemo『Wrath of the Tyrant』と、1993年発表のEnslavedとのSplit LP『Hordanes Land』からの音源『Emperor』を収録。
ブラックメタルバンドThou Shalt Sufferの残党であったSamothとIhsahnによって、1991年にノルウェーでEmperorは結成された。Samothは1991年の夏頃からThou Shalt Sufferとは別に曲作りを始める。翌年の1992年に、Ihsahnとリハーサルを重ねたSamothは、作り溜めていた曲をデモとしてレコーディングする事を決める。この時2人の共通の友人であったMortiis(Ba)に声を掛け、Samoth(Dr)、Ihsahn(Vo,G,Key,)と言うトリオ編成となったバンドは同年5月にレコーディングを行い、デモ音源を完成させた。この音源こそ、後に広く知られる事になる「Wrath of the Tyrant」であり、EMPERORとして初制作された記念すべき音源であった(この時、Ihsahnはまだ17歳であった)。
このデモでメタルファンに強烈な印象を与えたEmperorは、イギリスのインディ・レーベルであるCandle Light Recordsからオファーを受ける事になる。そして、STIGMA DIABOLICUMのドラマーであるFaustがEMPERORに加入、Samothがギターに戻りバンドの強化を図る。そして同年12月の満月の夜にレコーディングを行い、その音源は翌1993年にENSLAVEDとのスプリットLPでリリースされた。この時のレコーディング・セッションされた音源は、同年に1000枚限定の7インチEP「AS SHADOWS RISE」にも収められている。これらの作品で好評を得たEMPERORは、CLADLE OF FILTHとのUKツアーを行い、次の作品に取り掛かる事になる。