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Open the Gates (1985年)
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Open the Gates
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解説 - Open the Gates
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. せーら ★★ (2004-04-04 11:21:00)

85年発表の4thアルバム。ジャケットは穴の開いた門を前に佇む戦士(?)の図。
NWOBHM的だった3rdとは違い、大作主義がいよいよ顕著に表れてきた作品です。前作と比べヴォーカルのメロディーが圧倒的に弱く、正直なところ買った当初は「こりゃダメだ」と思ったのですが、聴き込み後の今としては、B級メタルものとしてはそれなりの内容かと思い直しています。MANOWARの「THE DAWN OF BATTLE」からメロディーを取り去ったような1曲目の「METALSTROM」、2分弱にも拘わらず大仰メタル以外の何物でもない、といった感じの「OPEN THE GATES」、パワフルな「WEAVERS OF THE WEB」らを筆頭に、いろんな大仰メタルが収録されています。各インストパート、結構頑張っております。
ただしメロディーが弱いのであくまでマニア向けです。このバンドに興味のある方は、まずは取っ付きやすい3rdをお試し下さい。あちらは文句なしに秀作ですので。




2. 火薬バカ一代 ★★ (2014-08-27 23:46:12)

エピック・メタルの開祖として海外ではカルトな支持を集めるアメリカはカンザス州ウィチタ出身のトリオが、'85年に発表した4thアルバム。
エピック・メタルと聞くと、マッチョなバイキングが血の雨降らせて大暴れする姿を思い浮かべるやもしれませんが、清々しいぐらいにオシャレ感とかモテ要素を感じさせないルックスのメンバーと、貧相なサウンド・プロダクションによって生み出される、猛烈なシケシケ感に覆われた本作には、そうした派手で猛々しいノリは薄め。バイキングつっても、他所の土地への侵略とか大移動とかには余り興味なさそうで、自宅でまったりしてる方が落ち着くインドア派バイキング的というか。
スロー~ミドルハイ・テンポのリズムに、シンプルなメロディを乗せて押し出してくる楽曲は、曲調にしろ曲展開にしろ華を欠けていて、正直かなりオッサン臭いのですが、どっこい。繰り返し聴き込むことによって味わいを増す中年親父の魅力を舐めてはいけません。怪しげなイントロから勇ましく駆け出す①、退屈と紙一重の愚直さと粘り腰で盛り上げていく③⑨、ドゥーミーでドラマティックな⑤、気持ち良いぐらい捻りのない⑥、大仰なエピック・メタル道を突き進む⑧・・・と、収録楽曲はいずれも結構聴かせてくれます。
垢抜けないエピック・メタル路線を邁進していた『INTO GLORY RIDE』の頃のMANOWAR(⑦なんか特にそれっぽい)を愛する向きにお薦めな1枚・・・か?




3. 失恋船長 ★★★ (2023-12-12 09:26:45)

エピックメタル番長として世界中のマニアから絶大な支持を受ける伝説のバンド。日本では幾度取り上げられる事が無かったので絶望的に人気が無い。80年代に浮かれまくるシーンを横目に、このようなサウンドがあったことを是非とも知って貰いたい。
スタイル的には前作の延長線上にあるサウンド、変ったと言えばマーク・シェルトンが中音域を強めに押し出す歌唱スタイルにチェンジ、そのおかげでより雄々しい大袈裟なサウンドに聞こえる。
この試みは大正解、エピックメタルという観点で聴けば間違いなく今作の方が視聴感は上でしょう。
部外者にとっては退屈極まりない世界観、速くもなければ鈍重でもない、フック満載のキャッチネスさも皆無、親しみやすさや売れる要素も激薄、しかし、この濃密な世界観に一度でも足を踏み入れたなら抜け出せなくなるような中毒性はある。
このアルバムも③あたりまで聴きすすめたならば、グッと肩も入るでしょうね。

このバンドを不人気に陥れたのは、商業誌による今作のレビューにある。名物元編集長の罵詈雑言。おおよそレビューとは呼ばない内容に救いの手はなかった。また、それを真に受けるピュアなメタルチェリーボーイズが多いので、このバンドは死んだ。

ヘヴィメタルが持つ特有のドラマ、そのバカバカしいまでに抽出された濃密な世界観を大放出した音楽性は何者にも属さない魅力が詰まっており、純粋で崇高な精神性を感じさせる。大編集長様は、これを人に聴かせてはいけないと断罪していたが、エピックメタルとはなんぞや?と思っているマニアには、是非とも今作を聴いて欲しいと思いますね。
ちなみに、今作は彼らのカタログを見渡すと聴きやすい部類に入るというのもポイントですが、味付けは濃いめですよ。

原始的なロックを土台に築き上げられる世界観、トーン一発で自分たち色に染め上げる音を持つバンドは強い。英語なんで歌詞も分からないが、神秘的を司るピラミットや、深き森の奥に潜む大型類人猿等々が何故か頭をかすめるのですが、我々の知識や教養などなんの役にも立たないんだと言わんばかりに、立ち塞がるマニラロードが奏でるエピックメタルに飲み込まれます。

現在はリマスター盤も出ていますので、そちらをお楽しみください。速いのキャッチーのが好きは人には勧められせんけどね。それに気安く楽しむヤツでもない。



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