この曲を聴け!
NOBLE SAVAGE (1996年)
MyPage

NOBLE SAVAGE
モバイル向きページ 
解説 - NOBLE SAVAGE
→解説を作成・修正
コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 夢想家・I ★★ (2004-10-11 19:25:00)

オリジナル・ギタリスト、ジャック・スターの脱退によりメンバー・チェンジを経て制作された3rdアルバム。
アクの強かった前ギタリスト脱退の影響からか、前2作に比べると様式色は若干後退してストレートな正統派HM度が増しており、Keyをフィーチャーし剛毅さより優雅さに比重をおいたMANOWARといった印象の音楽性となっています。
Voもかなり上達し、エリック・アダムスを意識していることが伺える歌い回しで中音域に関してはほとんど完璧にエリック的歌唱をマスターしています。(しかし高音シャウトは相変わらずひっくり返ってますが苦笑)
楽曲も捨て曲は見当たらず、特にアルバム後半のバラードに聴くべきものがあります。




2. T2 ★★ (2005-05-30 00:07:00)

熱心なファンでさえゲロゲロとなる必殺の捨曲を平然と提供する貴重なグループ(笑)。
ただ、水準以上の佳曲も多いのが彼ら最大の魅力。
1st「I am the one」「Still in love with you」
2nd「Don't say goodbye」「A cry in the night」(これはクラシックのパクリやけど)等
この3rd。タイトルチューンの「Noble Savage」は個人的に大絶賛!!したいなぁ。
特に曲ブレイク~フェードアウトに至るまでの絶叫と泣きメロ。B級マニアにのみ許された至福の瞬間。



3. ゴリャートキン ★★ (2008-08-24 08:45:00)

86年発表の3rdアルバム。ジャック・スターが脱退、エドワード・パーシノが加入しての第一弾で、バンドのロゴも新たになった。
リーダーのデヴィッド・ディフェイ自身が「VSの歴史の中で極めて重要なアルバム」と位置づけるとともに、内容についても大いに満足しているらしいアルバム。
曰く、1st/2ndの頃はただ曲を作ってレコーディングしていただけだったのが、本作ではしっかりとヴィジョンを持って制作出来たからだという。
音楽的にはドラマティックなメタルが半分、残りがストレートなハードロック曲、という構成は変わらず。
ただ以前にジャックが書いていたHR系の曲はクセがあったのに対し、こちらはカチッとした80年代アメリカン・メタルといったイメージ。
歌メロも分かりやすくキャッチーで、普遍的な魅力を備えるようになった。
サウンドもクリアになり、演奏もスッキリとしている。デヴィッドの歌も格段の向上が見られる。
それでも決定打と言える名曲はドラマティック・サイドの数曲で、入門者にはわざわざオススメしない、というのが個人的な意見だ。
本作以後、デヴィッドが全ての曲に関わるようになり、エドワードが関与する場合は二人の共作になるが、
以前のように作曲者によって曲のスタイルが違うということはなくなった。
エドワードのギターは当然ながらジャックほどの個性はないが、曲にマッチした素晴らしいメタルギターを提供している。
アルバムはアグレッシヴなメタル「We Rule the Night」で幕をあげる。
これも素晴らしいが、なんといっても傑作は「Noble Savage」だろう。これまでで一番の名曲を彼らは作り上げた。
そして同じくエピカルな「Thy Kingdom Come」のラストのサビの裏声の泣けること泣けること…。
デビュー以来、強烈な個性でありつつも弱点とも見なされてきたデヴィッドの歌がついに大仕事を成し遂げたという感じだ。
初めて「剣の音」が登場したファスト・メタル「Fight Tooth and Nail」、アルバムのラストを飾る大作「Angel of Light」も良い。
他にも幽寂なインスト、温もりを感じさせるバラードありで、残りの3曲に関してはやや普通のメタルといった感じでもあるが、質は低くない。
少なくとも2ndの時点から彼らのトレードマークとなるような、古典古代(ギリシア/ローマ)の雰囲気のあるドラマティックな曲は存在していたが、
以前のそれらは華やかさに欠けたヘヴィ・リフ・メタルだった。
それがキーボードの効果的な使用法を習得したこともあって、本作では、後の彼らの売りとなる「ロマンティックかつバーバリック」なムードを獲得したものに昇華している。
その点からは、本作を彼らの新たなスタートとするのは間違っていないだろう。
97年の再発に際しボーナストラックを6曲追加。
「Obsession」「Where are You Running to」「Come and Love Me」は当時のアウトテイクで、名曲レベルのものはないが、アルバム収録曲と比べても質に違いはない。
「Love and Death」は5th「LIFE AMONG RUINS」の頃の、「The Spirit of Steele」(名曲!後にリメイク)と「The Pyre of Kings」(インスト)はマリッジ期の曲。
2008年の再発ではさらに「Fight~」のリミックス(低音の迫力UP)と「Noble~」の別テイク(大きな変化なし)を追加。
なお、ジャック・スター脱退後、バンド名使用を巡る裁判が起こって暫し活動休止を余儀なくされたため、VSのメンバーは覆面バンドを組んだとされる。
それがスラッシュバンドEXORCISTであるが、諸説あって真実はハッキリしない…が、自分なりに調べた真実らしき情報を書くと、
「当時所属していたCobra Recordの同僚バンド、EXORCISTが1stをレコーディング中に分裂、VSのメンバーがサポートすることとなった」
「デヴィッドが頼まれて曲を作り直したらそこのボーカルが歌いたがらなかったためデヴィッドが歌った」
「EXORCISTのドラマーは実在し、2004年にデヴィッドらとNYでライブをやっているので、EXORCOSTがVSの変名バンドに過ぎなかったということはないようだ」
「同じくCobra所属の女性4人のスラッシュバンドORIGINAL SINはボーカル以外は架空で、作曲・演奏をVSが担ったと見られる」
「Cobra所属のPILEDRIVERはボーカル+マルチミュージシャンのプロジェクトだったが、分裂したために2ndではVSが演奏・作曲を担当、デヴィッドは1曲でのみ歌った」
「Cobra所属のDAMIEN THORNEはジャックに発掘されデヴィッドがアルバムをプロデュースしたが実体のあるバンドで、作曲面にVSが関わっていたとは見られない」
これら全てが、85~6年の出来事であり、VS、EXORCIST、ORIGINAL SIN、PILEDRIVERと4枚のアルバムを作ったデヴィッド+エドワードのコンビは偉大だ。



4. 失恋船長 ★★★ (2023-07-01 16:06:23)

バンドの創始者であるジャック・スターが裁判に負けバンド名を引き継げなかったとい逸話もあるが、バンドにとっては方向性が確立した記念碑的なアルバムでもある。でもJack Starr's Burning StarrのNo Turning Back!ではキーボードとしてデビッド・デフェイスが参加したり、喧嘩別れしたわけじゃないのかな?なんて疑問もあったりと気になるところですよね。1986年にExorcistもあったしねぇ。などと深読みしたくなる時期にリリースされた一枚なのですが、迷いのない方向性、イニシアチブをデビットが完全に掌握した事でバンドサウンドが確立。
シンガーとして成長著しいデビットの指揮下にあるメロディックかつパワフルなサウンドは、胸焼けを起こしそうな濃いサウンドとは一線を画すモノであり、その濃密なドラマ性を無駄なく聴かせてくれる。
このバンドの歴史は今作から始まったと言っても過言ではないでしょうね。勝負となった3枚目のフルアルバム。見事に彼らは打ち勝ちました。デビュー時の評価、日本ではへなちょこシンガーの汚名を着せられ、有名な批評家が言うから、誰かの批評に乗っかるだけの永遠のニワカリスナーによって、今もって日本では人気薄ですが、そういう当時の批評を知らない若い人には、クラシカルなアメリカンパワーメタルサウンドとして、是非ともトライして欲しい一枚ですよね。

欧州系とは違うメロセンスとドラマ。濃いめの味付けを中和するバッキングのキーボード、こういう粋なサウンドは我が国でも確実に需要のある音楽性だけに、くだらない万年ニワカリスナーに引っ張られない健全な耳で音楽に向き合って欲しい。



発言

評価:★★★ 素晴らしい!! ★★ 良い! まあまあ コメントのみ
→発言を修正・非表示 | 移動
→問題発言を非表示