2001年発表の1st。
名門「ESCAPE MUSIC」からレコードデビューを飾ったアメリカ産メロディアス・ハードロックバンド。メンバーは全員がそこそこのキャリアを積んでおり、経験に裏打ちされた演奏力や、確かな作曲能力の高さを持っている。アルド・ノヴァなどを手がけてきたジャシー・ブラッドマンの起用も大きく、ウェット感に満ちたサウンドやメロディは明らかに80年代的に仕上がっている。キーボードをエッセンスに加えたオープニングナンバーやアメリカンなブルージーハードロックナンバーの④、ファンクグルーヴの強い⑦など懐かしさを感じさせるメロディは暖かみがあって親しみやすい。だが、BON JOVIの2ndあたりから拝借したようなフレーズが飛び出すタイトルトラックの⑨には正直ドキっとしたし、続く産業ロック系バラードの⑩は歌メロが少し弱いようにすら感じる。全曲平均点クラスの楽曲は作りが地味で楽曲に派手やかさが欠けるのは残念ではあるが、クオリティーの高さを活かしパーマネントなバンドとして頑張ってもらいたい。