05年発表のロブ復帰作。 作品の出来だけで判断すれば、上記のお二人のような意見が出てきても仕方がないかな、っと思います。これがJUDASでなかったら、大した話題になるような作品ではないでしょう。だけど、これは今のロブが復帰した後の作品だからこそ価値があるんです。僕には過去の遺産を食い潰しているんじゃなくて、それを見せつけている事にこそ凄さを感じざるを得ません。 “Lochness"の歌詞にある“This Legend Lives Through Centuries,Evoking History's Merories,Prevailing In Eternities On And On And On"の中に彼らの信念が貫かれているような気がします。あのロブのOn And Onの絶叫を聴いた時、僕はありがたい気持ちでいっぱいなりました。作品の出来というような表面的な事よりもっと大切なものがこの作品の中にはあるんじゃないでしょうか。
ロブ復帰第一弾。 もっとアップテンポの曲がほしかったがDeal With The DevilやHELLRIDERは攻撃的で良かったし 全体的に小粒揃いだと思います。 特に大作LOCHNESSは彼らの一つの集大成みたいな感じです。 個人的には買って損は無かったですね。 あと音楽の方向性がPAINKILLERというよりSAD WINGS OF DESTINYっぽいと思いました。 俺はこれからのJUDAS PRIESTは80~90年代にやっていたHM路線ではなくて 70年代のSAD WINGS OF DESTINYの様な様式美HR路線でやってほしいです。
『PAINKILLER』リリース時のラインナップに戻り久しぶりにリリースされた復活を告げるアルバム。一つの時代に区切りをつけ地下へともぐり細分化されたシーンの中で従来の姿を取り戻すのに多くのバンドが苦労するのですが、『PAINKILLER』リリースから15年も擁するとは思いもしませんでしたね。その空白の15年を埋めるべく元来あるべきシーンの中核を担う一つの形を形成してきた自らが築き上げた王道を再構築して世に示した一枚。安易な原点回帰や枯渇したアイデアを埋め合わせる為の焼き回しなどではなく、焼け野原となったシーンへの復活の狼煙を上げる意欲作。当然彼らの事を知らない若い人へ向けて、ロブのハイトーンを活かしたツインギターによるメロディックなソロやリードプレイなど華やかさも施したアレンジはスピードと重量感を交えつつ攻撃性とドラマ性をバランスよく配し、メタル黄金期への解放感を促すパワフルなヘヴィメタルサウンドを体感させてくれる迫力と緊張感を味わうには最適、スコットの強烈なドラムも健在とスケールの大きさを雄弁に物語っています。当時のファッションからも推察できるようにポップな80年代メタルを意識した『TURBO』80年代的なメタリックサウンドを取り戻しつつもキャッチーさも失わない『RAM IT DAWN』スラッシュに対する回答としてコアで鋭さを極限まで高めた『PAINKILLER』それらの系譜とは違う順当な成長を見せた『SCREAMING FOR VENGEANCE』から『DEFFNDERS OF THE FAITH』の流れを組み70年代的なニュアンスを強めた今作はあえて狙った方向性、このクラシックなメンバーで再結成する意味を知らしめるには十分すぎる内容でしょう。まぁ確かに置きに行っているし新鮮味はないのですが、この時代にここまで奇をてらわず自らの道しるべを再提示した事の意味を噛みしめると身体に響いてくる重みも違ってくるでしょうね。個人的には『PAINKILLERパートⅡ』を作られた方が遥かに置きに行っているし枯渇したアイデアを誤魔化す手法としか見れないので、これはこれで満足のいく仕上がりでした。何を聴きたいかで大きく評価も分かれるんでしょうが、彼らの歴史を総括するような内容と、新たなる歴史を刻む仕切り直しには相応しい原点回帰を告げる一枚ですね。