何気なく聴いてたんだけど終わってみるとやっぱり聴いて良かったなぁ、とまた思えたんでさらっと書いておく。 ↑では「あっさりな印象」と言ったが、たしかにそれはそうであるし、あくまで俺はそう言う。が、今聴いてみればその「あっさり」さがたとえ皮肉にも狙いにも、まぁいずれにせよこのアルバムの取り柄になるものはそこにもあったと思う。それについては聴き手の捉え方次第、と言えばそれまでかもしれないが、言ってしまえばまさかあの清春が、いわば「飼い馴らされる」はずがない。全部が全部「大衆志向」で染められたベスト盤だとしたら逆に落胆してしまうし、少しのブッ壊れはあってこそだ。仮にも売れ線で足踏みを続ける気は彼にはさらさらないようだ。それだけ「ならでは」の魅力を惹かれたからそう言えるかもしれないが、少なくとも彼のキャリアを知るファンなら「陰り」を感じたいと思ってもおかしくないだろうし。ここにあるのはSADSでありながら、「清春」はまだ表現され尽くされていない。「SAD~」「BABYLON」「THE ROSE ~」「13」、さらに遡り初期の「feminism」とかを聴いて感じたファンならシングルだけが彼ではないとはっきり言えるでしょうね、当然。 手っ取り早くあの曲この曲が聴きたいならオススメできるが、ファンのための必聴アイテムではない気がする、これが本音。入門用に是非。