1stが『AC/DC meets QUEEN』だったのに対し、本作は『主にQUEEN、ちょいAC/DC』って感じですね。リフのインパクトは下がったものの、歌メロ等の、メロディそのものの魅力が格段に増したって印象です。 1stの良い意味での荒々しさは殆ど残されておらず、その点では不満を覚える人もいるかもしれません。 ただね、これだけの曲ですよ、こんなにも良い曲。全部良い曲。"ポップ"がいっぱい。 加えて全曲ほぼ曲間なしでスーーっと40分弱。ここまで聴き通すのが"容易"なアルバムも久しぶり。あっという間の40分弱。前作よりもバラエティが格段に豊かになってる上に、曲数を絞込み、多少「前半よりも落ちてる…」感のあった前作。だったけど、本作にそれはなし!! 特に④『DINNER LADY ARMS』~⑤『SEEMED LIKE SUCH A GOOD IDEA』~⑥『HAZEL EYES』~の流れは感動的ですよ。 なんだかんだで、リフが御座なりになってるってコトもないし! 確かに落ち着き、音作りも緻密とすら形容出来そうなアルバムですが、それでもやはり「ROCKって楽しい!!」と、本作でもちゃ~んと思わせてもらえましたよ、ハイ。 ね、⑧『GIRLFRIEND』や⑨『ENGLISH COUNTRY GARDEN』のあの楽しさ、それを聴いてるときの嬉しさ、1st聴いてるときよりも良いかもよ! 名盤かどうかなんて、このアルバム(というかこのバンド)を"語る"ときはどうでもいいけど、「実際ど~なの?」ってコトになると、こりゃ名盤ですよぉ。
一発屋で終わるのか?それとも本物であることを世間に知らしめるのか?といったプレッシャーの下に作られたであろう'05年発表の2nd。 ベースのフランキー・ポーレインが脱退し、リッチー・エドワーズが加入している。 前作がAC/DCやQUEENを彷彿させると言われたこともあってか、プロデューサー候補には前者を手がけたロバート“ジョン"マット・ランジと後者を手がけたロイ・トーマス・ベイカーの名前が挙がっていたが、バンドが選んだのはロイ・トーマス・ベイカーの方であった。 それにより、ジャスティンの歌を中心としたポップでコンパクトな大衆受けのする曲調となり、デビュー・アルバムにあったエネルギーに満ちたギター・サウンドは若干後退した。 前作にあったロウ・パワーが本作では感じられないのが残念。 突出した曲はないものの、AC/DCの「HIGHWAY TO HELL」を彷彿させる「ONE WAY TICKET」、ジャスティンのファルセット・ヴォイスが凄まじい「KNOCKERS」、リフ使いがDEF LEPPARDを彷彿させる「IS IT JUST ME?」、U2のようなイントロのメロディアス・チューン「DINNER LADY ARMS」、ストリングスも美しい感傷的なバラード「SEEMED LIKE A GOOD IDEA AT THE TIME」、アイルランド民謡的なクサメロの「HAZEL EYES」、英国バンドらしい愁いに満ちたメロディが素晴らしい「BALD」、メチャクチャ脳天気で陽気なナンバー「GIRLFRIEND」、エレピ・サウンドやコーラスが軽快な「ENGLISH COUNTRY GARDEN」、QUEENのようなコーラスが美しい「BLIND MAN」と、全てがシングル・カット出来るほどの好曲揃い。 アルバム発表前のライヴでは演奏されたものの、ボツとなったボーナス・トラック「GRIEF HAMMER」も迫力あるバック・コーラスが魅力の好曲。