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HALLOW'S VICTIM (1985年)
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HALLOW'S VICTIM
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解説 - HALLOW'S VICTIM
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1. 失恋船長 ★★★ (2021-06-22 17:54:43)

元祖アメリカンドゥームロックの重鎮としてマニアから絶大な支持を受けるバンドの2nd。ある意味、ドゥームファンにとっては最もらしくないと思われている一枚。確かにスローナンバーも存在するが、アップテンポされた曲の方が多く、特に④などは3分にも満たない曲であり、パンキッシュな魅力を撒き散らしながら加速度と激しさを感じさせる曲まで用意してきた。
個人的には、この路線も好きだし、彼等がルーツとしているのはサバスだけではなく70年代的JPからの影響もあるという事を知らしめているようで問題は生じていない。NWOBHMからの派生、そしてサバスティカルな要素も孕み、シーンの中核にレトロな感性を持ちこみ攻め込んできたと解釈したい。SSTに席を置いていると言うのも影響しているのかもしれません。

ドゥーム初心者には実に親しみやすい音だろう、重苦しいグルーブと適度な疾走感、合い間に挟まれる粘度の濃いスローナンバーは焼け付くように聴き手の感性にドロリと絡んでくる。
もうちょっとネジくれた倦怠感マックスのサウンドの方が初期サバスだろうと思う人には、物足りなさはマックスだ。
走り過ぎだよ、おっかさんと苦言も出るだろう、しかし個人的には、このスピード感もありだし真正ドゥームと言うよりは、70年代的なサイケ/ガレージ/ドゥーム/パンクメタル的な発想で楽しんで欲しい。

走り過ぎでドゥームじゃないで切り捨てるには惜しいバンドサウンドなんですよねぇ。あまりブルース臭を感じさせないのも好きなのです、賛否の分かれる作品だろうし、らしさも希薄である。早くも問題作である。それでも千切っては投げる倦怠感も悪ないぞ、このドロリとした病的な感性が走るのも悪ないぞと言いたい。
なによりシンガーの声質的にはドロドロ系よりも似合っていたと思う。そして疾走感はメタルの魅力を体感させる重要な要素ですからね。



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