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OFF THE RECORD (1977年)
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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2022-04-19 01:22:28)

キャッチーなメロディ・ライン、ブライアン・コノリーの個性的なハスキー・ボイス、それらを重厚かつ立体的に包み込む高音ボーカル・ハーモニーといった、SWEETをSWEETたらしめる要素はそのままに、お仕着せのアイドル・ロック・グループというイメージを払拭するべく、アルバム・リリースを重ねる毎に自作曲の増強とハードネスの底上げに努めてきた彼らが行き着いた、SWEETのカタログの中で最もHRテイストが色濃く打ち出されていると言われる’75年発表の5thアルバム。邦題は『明日なき青春』。
メンバー自らの手によるプロデュースという点からも、バンドが演りたいことを全て本作に詰め込んだことが伝わってきます。シングル・カットされ欧州圏でスマッシュ・ヒットを飛ばしたOPナンバー①、後にGAMMA RAYがカヴァーしたことで知られる②のような、QUEENの「天使のハーモニー」に対して当時「悪魔のハーモニー」と評されたという、単に華美なだけでなく、目まぐるしく飛び交う圧の強さがいっそ攻撃的にすら感じられるボーカル・ハーモニーが活かされたアンセミックな楽曲、一緒に叫びたくなるリフレインを有してキャッチーに駆け抜ける⑦なんかも大変素晴らしいですが、個人的にガツンとヤられたのはスピード・ナンバーの⑨。70年代半ばにしてこのエネルギー、この切れ味。アレンジは洗練されていますが、それこそJUDAS PRIESTの“EXCITER”にだって匹敵する名曲…ってのは見当違いの誉め方過でしょうかね?いやでもカッコイイですよ。
こうしたHR路線は、しかしセールス的にはイマイチな結果に終わり、SWEETは次作以降、新たにメロハー路線へと舵を切っていくこととなります。



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