1981年にワシントン州ベルビューで結成された、プログレッシブ・メタルバンド。
音楽性はアルバム毎に違なり、Geoff Tate(Vo)のハイトーンヴォイスがこのバンドの特徴として挙げられる。また歌詞については哲学を専攻していたこともあり、それに基づく内容のものが多い。3rdフルアルバム「Operation:Mindcrime」はコンセプトアルバムの傑作として有名な作品でバンドの出世作となる。続く4thアルバム「Empire」はビルボード最高位7位、全米で300万枚を売り上げ、バンドにとって最大の成功となった。
ツアー後、このころGeoff Tateはバーンアウト症候群になってしまったり、私生活上の問題なども抱えるなど困難な状況に直面していた。「これ以上ハードロック、へヴィメタルの曲は歌いたくない」「次のアルバムが自分のQueensrÿcheでの最後のアルバムになる」などと発言したり、Chris DeGarmoらメンバーに対し暴言を吐いたり暴力的な振る舞いをするなどしはじめ、こうした彼に伴う問題から、次第にバンド内のバランスや人間関係が崩れ始めてしまう。
1997年の6thアルバム『Hear in the Now Frontier』はこれまでとは打って変わったシンプルでコンパクトにまとめられた楽曲と、折からのグランジ・オルタナティブ・ロックムーブメントの中モダンなエッセンスを取り入れることを意識し生々しくラフなサウンドプロダクションで仕上げられており、リリース後メインソングライターでもあったChris DeGarmoが脱退。その後バンドは旧来の音楽性とはかけ離れた問題作を次々とリリースしていくことになる。Chrisは2003年の8thアルバム『Tribe』制作時にメンバーに誘われて一度は復帰するもGeoff Tateとの仲は全く改善されずに、DeGarmoは即脱退している。
2012年、業務が適正に行われていないことからバンドはファンクラブの管理・運営を行っていたGeoff Tateの継娘Miranda Tateおよびバンドのマネージャーである妻Susan Tateを解雇した。これを火蓋に、Geoff Tateとバンド側は対立しバンド名(Queensrÿche)の使用権を巡って裁判沙汰にまで発展する。バンド側は元Crimson GloryのTodd La Torreを新ヴォーカルに迎え、Geoff Tateも外部ソングライターや著名ミュージシャンを起用し、ともにQueensrÿche名義で双方アルバムを発表。Geoff Tateは裁判の日程の延長を度々要請し、バンド側との間で調停協議がすすめられ、そして2014年4月17日、ようやく和解に達した。
2014年4月28日、和解は友好的に決着したこと、バンド側がQueensrÿcheであること、そしてバンド側は過去のすべてのQueensrÿcheの楽曲を演奏できることはもちろん、今後も引き続きQueensrÿcheとして作品を発表することが認められ、一方Geoff Tateは今後2年間については「元Queensrÿche」「前Queensrÿcheシンガー」などの呼称を、自身の名前の半分以下のサイズでQueensrÿcheの名称を記載することなど一定条件の下で使用できるが2年経過後はQueensrÿcheの名称を使用できなくなること、2014年8月31日まで彼のQueensÿcheとしての最後のツアーを行い、それ以降は「Operation: Mindcrime」および「Operation: Mindcrime II」の2つのアルバムについてのみ演奏できること、などがバンド側およびGeoff Tate側からそれぞれ正式に発表された。
CD総売り上げは、米国のみで600万枚、世界で2000万枚を超える。
Current members
Todd La Torre – lead vocals (2012–present)
Michael Wilton – guitar, backing vocals (1982–present)
Parker Lundgren – guitar, backing vocals (2009–present)
Eddie Jackson – bass, backing vocals (1982–present)
Scott Rockenfield – drums, percussion, keyboard, orchestration (1982–present)