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このバンド、聴き進めていくと何となく分かってもらえると思いますけど、楽曲と演奏面に「プロフェッショナルたらん！」という意志はありませんよね。音質も間違いなくゴミだし、ボーカルも叫んだりガナってるだけだし。

プリミティブ・ブラックと言っても、それなりにメタルのかたちを志してるもんです。このバンドにはそれすらもないかな、と。


あの、服買いに行ったら、破れたジーンズとか売ってますよね。そういうデザインとして。「ダメージ」という。

ブラックメタル、とりわけプリミティブ・ブラックには。ダメージ・メタルと言える側面があると自分は考えます。音質が悪く統一され、あまつさえ好まれているのは、そういうデザインだからだと。デス声もそんな感じで定着したと、演奏が微妙でも気にならなくなるのは、そのダメージが気に入ったからだと。


イントロ終わって2曲目がファスト・ブラックになってしまっているんですけど、どちらかと言えば3曲目からがAKITSAだと思います。バリバリ音質下手な演奏、ゆるいリズムとタルいメロディに、気合のガナリ声、というダメージ感。

イントロアウトロあり、途中アコギ爪弾く曲あり（笑）、ギリギリアルバムの体をなそうとしている流れもあります。「ダメージっていうか、ただのボロ着じゃん」という人が大半なのは間違いないですが、確かにブラックメタルに聞こえますね。そのバランスがAKITSAのいいところです。

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